褒め言葉を使おう
私は以前、寿司屋で働いていました。もっと広く料理を覚えたいと、多くの業界を展開する現在の会社に転職しました。寿司屋での教えを全うした結果、創業以来のスピードで調理責任者、店舗マネージャー、スーパーバイザー、事業部長へと昇進することができました。しかし、部下に対しての教育はまったく丁寧にせず、まさに「見て覚えろ」です。ざっとやってできなければ「不器用だな」「とろい」と罵り、まるでふるいにかけるようにやってきました。その時はまったく気にしていなかったのですが、今思えば私の言葉が嫌で辞めていったスタッフはたくさんいると思います。
私はこの教室の授業の中で「褒め言葉は才能を伸ばし、あら探しは才能を枯らします」というとこころに強く感銘を受けました。そこで、まず部下の行動をしっかり観察し「やって当たり前」「いつできするんだ」「しっかりやれよ」という言葉から、まず仕事に対してねぎらい、絶対に否定せず、褒めながら業務指示をしていくように変えていきました。すると、部下たちの業務スピードは、どんどん上がっていき、徹底力も自ずと上がっていきました。そして、褒めるということが部下から店舗にまで広まっていきました。褒められたスタッフたちは、皆自らがその場面で最善の行動を考えるようになりました。そして、それが店舗の売上に反映されていき、営業利益も改善されました。
褒め言葉を使う効果は絶大だと身をもって感じました。私は、この教室の授業の中で、言葉の勉強だけでなく考え方をも改善することができました。これからも褒め言葉のスキルを高め、人の才能を伸ばし、決して人を傷つけることなく、多くの人を幸せにしていきたいと思います。