人間社会で生活を営んでいる限り、コミュニケーションは誰にとっても不可欠です。
コミュニケーションの善し悪しによって、人間関係および自分の人生は大きく左右されます。
一方、人間社会においてはコミュニケーションを得手としている人と逆にコミュニケーションを苦手にしている人が存在します。
コミュニケーションをおろそかにし、苦手のままで放置すると、人間関係においても、その人の人生においても、かなり不利な方向に作用されてしまいます。
仕事における
コミュニケーションの深い関わり
ビジネスには
コミュニケーションが不可欠
コミュニケーションがその人に影響を与えるのは通常の人間関係だけでなく、仕事やビジネスのおいても同様です。
なぜなら、仕事やビジネスは、ほとんどの場合、その人自己完結ではなく、チームワークや組織活動の一部として、その人にアサインされていることがほとんどです。
その場合、その人は自分の仕事をこなすだけでなく、自分の仕事と関係のある、上下横の立場の人とコミュニケーションをこなすことが不可欠になります。
ビジネスにおいても、コミュニケーションにとれることで、初めて、チームワークや組織活動が成立するのです。
仕事ができてもコミュニケーションができないと通用しない
であるとしたら、仕事やビジネスにおいてもコミュニケーションができなことは、その人にとって大きなディスアドバンテージになります。
その人が自分の守備範囲の仕事を、たとえきちんとできたとしても、報告・相談・連絡などのビジネスコミュニケーションができなければ、チームや組織全体の業務遂行に支障がでてしまいます。
仕事やビジネスにおいても一定以上のコミュニケーション能力を保有することは不可欠であります。
コミュニケーションの本質
ここでコミュニケーションの本質について考えてみましょう。
コミュニケーションの本質は
理解し合うこと
コミュニケーションの本質とはどういうことになるのでしょうか?
コミュニケーションの本質は、自分と自分以外の人(他人)とが意思疎通を図り、理解し合うことです。
言い換えれば、人と理解し合う(目的)ために、意思疎通を図ること(手段)です。
そして、お互いが理解し合う為には①自己説明と②他者理解の双方が不可欠な構成要素となります。
この不可欠な2つの構成要素をきちんと本来あるべき姿にコントロールすれば、コミュニケーションは円滑になります。
コミュニケーションにおける自己説明
自己説明とは自分のこと、すなわち、自分のしたこと、自分の成果物、自分の言動、自分の感情、自分の考え、などを相手に伝えることです。
自己説明をしっかり行うためには、自己把握、すなわち、自分のことを自分自身で把握していることが土台にあり、それを相手に伝わり易く伝えることです。
コミュニケーションにおける他者理解
もう一方の構成要素、他者理解を深めるには、傾聴が重要になります。人の意志疎通には、①言語によるコミュニケーションと②非言語によるコミュニケーションの2種類があります。この傾聴の程度で他者理解の程度・深さが変わってきます。
傾聴とは、単に言語を耳で聞いて、その語句を自分の脳に伝えるにとおまらず、非言語コミュニケーションも含めて、相手のメッセージを耳だけでなく全身で受け止めて、超えなく声も含めて把握し、他者のメッセージを理解しようする聴き方を指します。
この傾聴の深さ・広さの程度で他者理解の広さ・深さが変わってきます。
コミュニケーションの
苦手な人の傾向
コミュニケーションの苦手な人には共通の傾向が見受けられます。
コミュニケーション苦手な人:
3タイプ
コミュニケーションの苦手な人は大きく3タイプに分けることが可能です。
- タイプ1 自己説明苦手型
- タイプ1は、2つのコミュニケーション構成要素(①自己説明 ②他者理解)のウチ、特に①自己説明が苦手なタイプです。
- タイプ2 他者理解苦手型
- タイプ2は、2つのコミュニケーション構成要素(①自己説明 ②他者理解)のウチ、特に②他者理解が苦手なタイプです。
- タイプ3 双方向苦手型
- タイプ3は、2つのコミュニケーション構成要素(①自己説明 ②他者理解)の両方が苦手なタイプです。
タイプ1 自己説明苦手型の傾向
自己説明が苦手なタイプは、自分のことを相手に分かるように伝えることを苦手としています。
伝えることが、省かれたり、唐突だったり、自分にしか理解できない語句だったりすることがしばしばあります。
自分のことを言語化するのが苦手な人に多くみられます。
そのため、相手に自分の言いたいことが良く伝わらない、相手にとってその人が何を考えているか、分かりづらいという意思疎通の亀裂を生みやすくなってしまいます。
タイプ2 他者理解苦手型の傾向
他者理解が苦手なタイプは、相手の言語から、相手の気持ちや考えなどを察することが苦手なタイプです。
多くの人は、言語だけで、自分の伝えたいことを十分に、相手に伝わるように的確な説明能力を保有しているとか限りません。
その不十分さを補うために、非言語的コミュニケーション(表情、口調、ジェスチャーなど)も加えて、補おうとします。
そして、正常な他者理解能力を保有する人は、言語・非言語の双方のメッセージから、相手のことを理解しようと努めます。
他者理解苦手対応は、相手からのメッセージから十分に相手が伝えたいことを組折ることを苦手としています。
このことにより、他者理解不足によるコミュニケーション障害が生じ、人間関係や仕事上でトラブルを発生させます。
コミュニケーション
苦手なことのデメリット
コミュニケーションが苦手な状態を放置するとどのような支障がでるのでしょうか?
コミュニケーションが苦手だと、人生の節目となるような場面で支障をきたすことに繋がります。
就職や転職における面接で低い評価になりやすい
その人が仕事や職場を決定する重要局面である就職面接や転職面接の場面。多くの企業では採用の際に、能力だけでなく人柄も重視します。
その人柄を構成する重要な要素がコミュニケーション能力です。自分のことを相手が好感をもって受け入れられるような自己説明・自己主張ができる人かどうか?
また、面接官の質問の意図や知りたがっていることを敏感に察して、その知りたいニーズに的確に対応していくことができる人かどうか?
これらのポイントを面接という場で的確に発揮できれば、面接突破の確率は高まります。
一方、その人がいくらキャリアがあり、仕事遂行能力が高くとも、コミュニケーション能力に難があれば、面接突破に大きな足かせになってしまいます。
仕事ができても評価されにくい
職場においてもコミュニケーション能力不足は大きな足かせになります。
コミュニケーション能力が低いと職場に不可欠な報告・連絡・相談が不十分になり、また会議などでも十分にその人の役割が果たせなくなるからです。
本人は自分の仕事はしっかりしているからさほど支障がないと思っていても、周囲の人はそのように捉えてくれません。
本人が知らず知らずの内に評価が下がっているという事態が生じてしまいます。
人間関係が形成されにくい
コミュニケーションが苦手だと、そもそも人間関係が形成されにくいです。
仕事上の人間関係がうまくいかない
仕事や職場の上司・同僚・部下とも健全な人間関係は形成されにくくなります。
そうなると、いわば距離をとった関係になりますので意思疎通が浅くなります。
意思疎通が浅いと、責任のある仕事、付加価値の高い仕事、レベルの高いチームワークなどから外されやすくなります。
夫婦・恋人関係がうまくいかない
よき恋人や伴侶を見つけ、ともに寄り添っていくことは、その人の人生において重要なファクターです。
しかし、そもそも異性とのコミュニケーションは普通の人間にとっても最難関のコミュニケーション相手とも言えます。
コミュニケーションが苦手だと、この異性との出会い・寄り添いにおいて大きな支障が起きやすいです。
コミュニケーション上の理由で、交際破局、結婚生活崩壊などの苦難に直結することも珍しくありません。
コミュニケーションの
上手な人の傾向
それではコミュニケーションが上手が方はどのような特長をもっているでしょうか?
コミュニケーションの上手な方は、①自己説明が上手&②相手理解が達者 の両刀遣いの人が多いです。
それではその両面からそれぞれ見てみましょう。
自己説明が上手
コミュニケーションが上手な方は①自己説明がどのように上手なんでしょうか?
共感度の高い話題をテーマにする
まず、話するテーマ設定が上手です。
自分の話したいことを一方的にテーマにするではなく、聞き手の興味や理解力に応じてテーマを設定します。
この事により、話すテーマ自体が、聞き手にとってひと味違うものになり、聞きやすさの入口を形成します。
好感度の高い話し方
次に、話し方に工夫があります。
メリハリのある話し方
同じ話でも平坦な話し方は退屈さを催します。
逆に話し方にメリハリをつけることで、聞き手にとって話自体も抑揚を感じ、退屈さは薄らぎます。
聞き取りやすいスピードやイントネーション
話をするスピードが適度の早さで、さらにインネーションにメリハリがあると話にリズムが生まれます。
あの「えー」「あのー」をやめる
話しているとつい無意識ででてしまう「えー」「あのー」は話しする本人にとってもなにげないことでも、聞き手にとっては聞き苦しいことです。コミュニケーション上手な人はこの「えー」「あのー」を最小限に抑える工夫をしています。
聞き手の視線に適度に合わせる
コミュニケーションする際の基本姿勢は相手の目に適度に合わせることです。このことにより、話し手は相手に、何かを伝えようとするメッセージを送っていることになるからです。逆に、聞き手に目を合わせないということは、相手に伝えたくない、またはネガティブな意図を持っているというメッセージを伝えることになってしまいます。
基本、笑顔で話す
コミュニケーション上手の人は笑顔で話することが多いです。笑顔は単に、可笑しい、楽しいということにとどまらず、相手や周囲を肯定しているというメッセージに繋がります。
話し手に寄り添う聴き方をする
コミュニケーション上手の人はおおむね聞き上手でもあります。聞き上手の最大のポイントは相手に寄り添って聴くと言うことです。
話の腰を折らない
相手に寄り添うと言うことは、まず相手の話に親身に耳を傾け、相手の話の腰を折りません。
適度な相づち・同調仕草をする
また、相手の話に対して、適度な相づちや同調仕草を行います。
コミュニケーション
上手なことのメリット
コミュニケーションが上手だとどのようなメリットを享受できるでしょうか?
人から信頼されやすい
まず。人から信頼されやすいです。
多くの場合、コミュニケーション上手は能力が高いというとらえ方ではなく、人柄がよいという捉え方をされます。
その結果、健全な人間関係が形成され、人から信頼されるようになります。
さらに、その人と関わり合う人たちで、良好で健全な人間関係を形成しやすくなります。
家族や親戚、友人・知人との関わりも広がり、強い絆で結ばれることも珍しくありません。
チームワークが
スムーズに行きやすい
コミュニケーションの上手な人はチームワークが得意です。
その結果、その人が所属するチームや、グループ、組織が活性化しやすくなるともに、その人は不可欠な存在になります。
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