ある日の夕方３時半ごろ、日課の犬の散歩に出掛けた時のことです。犬の散歩をしていると、毎日見るミニチュアピンシャーや、あまり見かけない黒柴に出会います。ミニチュアピンシャーには「キャンキャン！キャンキャン！」と吠えたてられ、その度に「そんな吠えなくてもいいじゃん」と思ったり、飼い主さんには「知らない人だし、挨拶してもなあ」と、声を掛けることはありませんでした。

そんな時、教室で「積極的に挨拶しよう」ということを学び、散歩で出会う人にこちらから挨拶をするようになりました。そんなある日、川沿いの道を歩いていると、道の向こうから柴犬のようなシルエットで、足がすらりと長い犬を連れた人がやってきました。
「こんにちは！」
「こんにちは！」
近くで見ると、その犬の顔が自分の犬とそっくりだったので
「わっ、うちのコルトそっくり！名前、何ていうんですか」
「むつみ、っていいます」
「むつみちゃん。ふーん。犬種は？」
「雑種です」
「ああ、うちのコルトと同じですね」
挨拶の後にこうした会話が弾み、飼い主さんと仲良くなりました。一言の挨拶で、犬のことまで話が広がり、親密度が上がったような気がしました。最近では「今日はむつみちゃんに会えるかなー」とわくわくして犬の散歩が楽しくなりました。これからは他の犬を連れた人にも挨拶をしていこうと思っています。