今年の初め、仕事の帰り道のことです。私は同僚の佐藤さんを見かけて声をかけました。
「佐藤さん！今度の検査、よろしくお願いします！」
「えっ！？なんですか？」
「この間、アンケート取って頂いた、あの検査です。」
「ああ、分かりました。」
私が唐突に漠然とした話をしてしまったので、佐藤さんは驚いたと同時に少しいら立っていたように見えました。私は、こんな伝わりにくい話し方しか出来ない自分が情けなく、また悲しい気持ちになりました。

そんな時、話し方教室で『具体的な話し方』を学びました。「よし、これを早速実践してみよう！」

しばらくして、私が倉庫の片付けをしていた時のことです。佐藤さんが荷物を置きに来ました。
「あっ、白川さん。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
佐藤さんは私が倉庫の片付けをしているのを不思議そうに見ています。
「鈴木さんと話して加湿器の棚を作ってもらうことになったので、事前準備に片付けをしてるんです。その荷物もその辺りに置いておいてください」
「わかりました！何かお手伝いしますか？」
「いえいえ、大丈夫です！お気持ちだけで嬉しいです」
「わかりました。お疲れ様です」
短い会話でしたが「スムーズに話ができた！」と私は飛び上がるくらい嬉しかったです。佐藤さんとはその後も良い関係が築けています。

私はこれからもこの教室で学んだ『具体的に話す』ということを実践して、他の人ともっともっとよいコミュニケーションを取れるようにしていきます。