日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年8月14日自宅でのオンライン会議は「職場モード」を意識する

コロナ感染拡大により在宅勤務が増え、オンライン会議がすっかり定着した感があります。

日本話し方センターが所属するアタックスグループでは、ほぼすべての会議がオンラインになったので、私自身はすっかり慣れました。

しかし、一方で、リアルの会議とは異なるオンライン会議特有の難しさのようなものも感じ始めています。

中でも、最近気になっているのは、発言をしているときの、話しにくさ、です。



リアルの会議では、その場の空気感のようなものが感じられます。

そのおかげで、発言をしている際に、聞いてくれている、私が言っていることが受け入れられている、ということを肌で感じることができます。

しかし、オンライン会議では、パソコンのディスプレイ越しにそうした空気感を感じることができません。

従って、発言している際には、他の会議出席者の表情や態度などを見て、聞いているか、受け入れてくれているか、を判断することになります。

ところが、オンライン会議の出席者は、たいていの場合無表情で、何の反応も示さずに聞いていることがとても多いのです。

そのため、何だか話しにくいなぁ、と少なからず気になっていました。

 

ところが、かく言う私自身、最近、「顔が恐くて起こっている感じがした。非常に話しづらい。」とある人から指摘されました。

私がオンライン会議で、話しにくいな、と思っているのと同様の思いを、他の人も発言を聞いている私の表情や態度を見て思っていたのです。

大いに反省するとともに、どうしてそうなったんだろう、と考えました。

そして、職場と自宅のモードの違いに原因があるのではないか、ということに気付きました。

 

会社に出勤しているときには、意識は「職場モード」になっています。

職場での自分を演じているような面があり、振る舞いや話し方も自然に、他の人を意識したものになっています。

このことは以前のブログ「自分という役を演じる」でも述べました。

しかし、在宅勤務の中、自宅はパーソナルな空間ですので、意識しなければ「自宅モード」で過ごしています。

「自宅モード」では、自分を演じるという意識はかなり薄くなります。

なので、会議をしていても、職場のようには他の人を意識した振る舞いや発言はしなくなっています。

その結果、上に指摘されたような表情になっていたのではないか、と思っています。

 

それ以来、私は自宅でオンライン会議に出席する際は「職場モード」を意識するようにしています。

具体的には、次のようなことを心がけています。

★笑顔を維持する

「自宅モード」では油断するとすぐに無表情になりますので、意識して笑顔を維持するようにしています。

★うなづく

うなづきは話し手にとって大いに励みになります。

なのでできるだけうなづくようにしています。

画面では小さな動きでは相手にはわからないようなので、少し大げさにうなづくようにしています。

★あいづちを入れる

状況が許せば「うん」「なるほど」などのあいづちを入れながら聞きます。

但し、オンライン会議では発言者以外はマイクをオフにしていることが多いので、相槌を入れられるのは少人数のミーティングに限られます。

★カメラを見る

多くの人は、オンライン会議中、画面に映る相手の顔を見ています。

相手の顔を見ていると、カメラはその位置にないので、画面の向こうの相手には聞き手が少し下を見ながら聞いているように見えます。

カメラを見て聞けば相手は自分の顔を見ていると思ってくれます。

これも話し手にとってはモチベーションになりますので、できるだけカメラを見て聞くようにしています。

自分が発言するときも、同じようにカメラを見ながら発言するようにしています。

 

皆さんも自宅でオンライン会議に出席する場合は、ぜひ「職場モード」を意識してみてください。
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