2020年8月12日会議を効果的に進めるには?
前回のブログ「言葉の真意を考える」で、相手の言葉の奥にある本当の気持ちを考えましょう、ということを書きました。
前回は日常会を例に挙げましたが、今回は、会議を企画・進行する役目を担うファシリテータにとっても、言葉の真意を考えることは大切だということを書きたいと思います。
私は5年前から、年に数回、ファシリテーション研修の講師を務めています。
その研修の中で、ファシリテータは会議を効果的に進めるために、議論の中身にこだわらず、議論の行方にこだわるべき、と伝えています。
会議は、参加者が意見を言うことで物事を決めたり情報を共有したりします。
しかし、参加者全員が意見を言うことに一生懸命になると、だんだん議論がずれていって、会議の本来の議題から外れていくことが往々にしてあります。
また、論点があっちこっちに行ってしまい、非効率な会議になってしまうことも少なくありません。
なので、ファシリテータは、議論のテーマをキープしながら、一定の成果が出るように会議をコントロールせねばなりません。
そのためには、発言の真意をつかむということがとても大切なのです。
少し例を挙げて説明しましょう。
ある会議で、社内研修の企画をテーマに議論しているとします。
Aさん:「今度の社内研修は、ホテルに宿泊して2日間、集中的にやりましょうよ。」
Bさん:「う~ん、どうかなぁ・・・私は会社の会議室で1日みっちりやれば十分だと思うけどなぁ。」
AさんとBさんとで意見が分かれました。
さて、皆さんがファシリテータなら、この後、どんな発言をしますか?
「たまにはホテルなんかでやるのもいいよね。」
「余りコストをかけたくないので、会議室でやる方が現実的かなぁ。」
このように、どちらかの意見を支持するような発言をしてしまうかも知れません。
しかし、ファシリテータには議論を効果的に進めるミッションがあります。
そのためには発言の真意を捉えて議論を先に進めることを意識せねばなりません。
その意識でAさんの「ホテルで2日間」という意見を聞くと、
「非日常的な所で、仕事を忘れてしっかりと学ぶべきだと考えているんだな・・・
どういう問題意識を持っているのかな?」
と考えます。
また、Bさんの「会社の会議室で1日みっちりと」という意見を聞いたときは、
「こちらはそんなに学ぶことはないという認識のようだな・・・
ということは、最初の論点は何のために何を学ぶか、だな。」
と考えます。
このように発言の奥にある意図を推測した結果、ファシリテータは、
「意見が分かれたね。そもそも、この研修で何を学ぶのか、それは何を解決するためか、を整理した方がよさそうだね。」
と発言します。
すると、論点がより明確になり、密度の濃い議論ができるようになるでしょう。
前回のブログでも書いたように、人は思っていることを的確に言葉に表わすことがなかなかできません。
特に特徴的なことは、何のために、ということを言わずに、いきなり、何をするか、ということを言ってしまうことです。
上の例では、AさんもBさんも、研修では何のために何を学ぶのか、ということを言わずにいきなり「ホテルで2日間」など、何をするか、ということを言っています。
しかし、物事を判断するには、何のために、などの根拠がないとなかなか決められません。
それどころか、このまま、何をするか、ということを論点に議論していけば段々感情的になり、収拾がつかなくなる恐れもあります。
それをファシリテータが修正して議論を前に進めたのです。
日常の会話でも、会議での議論でも発言者の言葉をそのまま受け取るのではなく、その真意は何か、と考えることを習慣にすれば、今まで以上によい人間関係をつくることができるでしょう。
前回は日常会を例に挙げましたが、今回は、会議を企画・進行する役目を担うファシリテータにとっても、言葉の真意を考えることは大切だということを書きたいと思います。
私は5年前から、年に数回、ファシリテーション研修の講師を務めています。
その研修の中で、ファシリテータは会議を効果的に進めるために、議論の中身にこだわらず、議論の行方にこだわるべき、と伝えています。
会議は、参加者が意見を言うことで物事を決めたり情報を共有したりします。
しかし、参加者全員が意見を言うことに一生懸命になると、だんだん議論がずれていって、会議の本来の議題から外れていくことが往々にしてあります。
また、論点があっちこっちに行ってしまい、非効率な会議になってしまうことも少なくありません。
なので、ファシリテータは、議論のテーマをキープしながら、一定の成果が出るように会議をコントロールせねばなりません。
そのためには、発言の真意をつかむということがとても大切なのです。
少し例を挙げて説明しましょう。
ある会議で、社内研修の企画をテーマに議論しているとします。
Aさん:「今度の社内研修は、ホテルに宿泊して2日間、集中的にやりましょうよ。」
Bさん:「う~ん、どうかなぁ・・・私は会社の会議室で1日みっちりやれば十分だと思うけどなぁ。」
AさんとBさんとで意見が分かれました。
さて、皆さんがファシリテータなら、この後、どんな発言をしますか?
「たまにはホテルなんかでやるのもいいよね。」
「余りコストをかけたくないので、会議室でやる方が現実的かなぁ。」
このように、どちらかの意見を支持するような発言をしてしまうかも知れません。
しかし、ファシリテータには議論を効果的に進めるミッションがあります。
そのためには発言の真意を捉えて議論を先に進めることを意識せねばなりません。
その意識でAさんの「ホテルで2日間」という意見を聞くと、
「非日常的な所で、仕事を忘れてしっかりと学ぶべきだと考えているんだな・・・
どういう問題意識を持っているのかな?」
と考えます。
また、Bさんの「会社の会議室で1日みっちりと」という意見を聞いたときは、
「こちらはそんなに学ぶことはないという認識のようだな・・・
ということは、最初の論点は何のために何を学ぶか、だな。」
と考えます。
このように発言の奥にある意図を推測した結果、ファシリテータは、
「意見が分かれたね。そもそも、この研修で何を学ぶのか、それは何を解決するためか、を整理した方がよさそうだね。」
と発言します。
すると、論点がより明確になり、密度の濃い議論ができるようになるでしょう。
前回のブログでも書いたように、人は思っていることを的確に言葉に表わすことがなかなかできません。
特に特徴的なことは、何のために、ということを言わずに、いきなり、何をするか、ということを言ってしまうことです。
上の例では、AさんもBさんも、研修では何のために何を学ぶのか、ということを言わずにいきなり「ホテルで2日間」など、何をするか、ということを言っています。
しかし、物事を判断するには、何のために、などの根拠がないとなかなか決められません。
それどころか、このまま、何をするか、ということを論点に議論していけば段々感情的になり、収拾がつかなくなる恐れもあります。
それをファシリテータが修正して議論を前に進めたのです。
日常の会話でも、会議での議論でも発言者の言葉をそのまま受け取るのではなく、その真意は何か、と考えることを習慣にすれば、今まで以上によい人間関係をつくることができるでしょう。