日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年3月30日「わからない」と言われないための準備とは?

「あなたの話をよくわからないなぁ・・・」

こんなことを言われた経験、どなたにもあるのではないでしょうか。

日本話し方センターの各コースを受講される方の多くがこの悩みを抱えておられます。

よくわからない話になっている原因は色々あります。

・ダラダラ話していてまとまりがない

・話があちこちに飛んでしまう

・必要なことを飛ばして話している

・自分の考えを適切な言葉に言い表せていない

などなど。

その一つに、頭の中で言いたいことを絞り込んでいない、ということがあります。

自分でも言いたいことを明確に言葉でイメージできていないため、端的でクリアな話ができないのです。

受講生などのお話を聞いていると、これが原因となっている人が少なくないように感じています。

では、どのように絞り込めばいいのでしょうか。



その解決策が、キーワードを作る、というものです。

自分が言いたいことを頭の中で短い言葉にまとめておくと、わかりやすい話ができるようになります。

キーワードというと「絆」や「生産性向上」「責任と権限」というように、一つか二つくらいの名刺を並べたものを思い浮かべる方が多いでしょう。

しかし、ここでいうキーワードとは、主語と述語でできた短い文章です。

「既存先の営業に力を入れるべきだ」

「ネガティブな発言はやめよう」

「誰に相談すればいいか教えて欲しい」

こうしたものを、ここではキーワードと呼びます。

 

では、なぜキーワードが大切なのでしょうか。

人は聞いていることを端的な文章にして理解し、記憶しようとします。

例えば、日常会話でもビジネス会話でも、人の話を聞いている時に、

「ああ、つまり、今度の同窓会で私に幹事をして欲しい、ということね。」

「あなたが言いたいのは、今のやり方では成果は出ない、ということかな。」

というように、話し手の言いたいことをまとめることがありますね。

人間は長い文章は理解しにくいし覚えられません。

だから、話を理解し記憶するためには短い文章が必要なのです。

 

しかしながら、上の例のように話を聞いている人に「つまり、~」と要約してもらうのは不誠実なことです。

聞き手に、その分余計な負担をかけているからです。

長い文章を聞きながら論旨をつかむのは、かなりの能力を消費する作業ですので、ストレスも感じることでしょう。

それを聞き手に強いるような話は、わかりにくい、と評価されても仕方ありません。

なので、話し手が言いたいことを端的にまとめたキーワードを事前にまとめて話の中でそれを言うようにするのです。

「この提案にはさらに調査すべきことが2つあります」

「A社は今後取引する上で資金繰りに懸念があります」

「この制度変更案では社員の納得が得られません」

聞き手はそのキーワードを頭に入れて聞けばよいので、とても理解しやすくなります。

ぜひ実行いただきたいと思います。

 

日本話し方センターの話し方を学ぶ各コースでは、相手に伝わる話し方のポイントを話しのし方、話の組み立て方、態度や表情などあらゆる面から学べます。

その効果は多くの受講生が実感されています。

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