相手に感動を素直に伝えよう
先日、地元の病院で健康診断受けてきました。私は医者なのに採血されるのが苦手で、体に力が入ってしまって手にはいやな汗をかいてしまいます。
「採血は左の腕でよろしいですか?」
「はい」
「今まで採血で手が痺れてしまったことないですか?」
「はい」
落ち着いているように見えて、緊張で会話をする余裕なんかありません。しかし、その日は採血の方が本当に上手で熟練の手つきで、注射針もスッと抜いてくれました。緊張しながらも「こんな痛くない採血初めてだ!」関心してしまいました。
その後は「じゃあここしばらく抑えておいてください。テープは廊下のごみ箱に捨てください。次は聴力検査となります。おとなり7番にお回りください。ではお疲れ様でした」
検診ですから流れ作業で進んでいきます。これまでの私であれば、一言「ありがとうございました」と言っておしまいでした。上手だなと思っても「余計なことだし、邪魔しても悪いから」と思ってしまうのです。でも今回は、飲み込まずにこう付け加えました。
「ありがとうございます。全然痛くなかったです」
「あっ、本当ですか?よかったです。ありがとうございます!」
私のその一言が少し意外だったのか、びっくりしたような照れたような嬉しそうな笑顔で「ありがとうございます」と返してくれました。
「感じたことをそのまま言葉にしただけで相手を喜ばせることができるんだ」。そんな風に感じました。おかげでその日は最後までリラックスした気持ちで検診を終えることができました。
「真実のことをタイミングよく褒める」ことが、人に好かれ良い人間関係を作る大切な手段であることを、この教室で学びました。そして今回、たった一言「上手な採血でよかった」という気持ちを添えたことで、よいコミュニケーションのきっかけが生まれることを実感できました。
私はこれからも「嬉しい気持ち」「ハッとした気持ち」「感動した気持ち」を素直に相手に伝えていきます。