日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年7月11日言葉にするものは救われる?

話し方教室に通っている就活生から、先日、メールが来ました。

就職活動中、ある会社の筆記試験がうまくいかなかった、という内容で、とても落ち込んでいることを感じさせるメールでした。

すぐに励ましの返信を書きましたが、その後、どう過ごしているのか心配で電話をしてみましたが、つながりません。

しかし、その後、彼は立ち直ったようで、元気に話し方教室に来てくれました。

心からホッとしました。



人は誰でも苦しいこと、悲しいことに直面した時、気持ちが暗くなります。

のみならず、今起こっている問題をどうしていいかわからず、途方に暮れることもよくあります。

そういう時、人間は昔から神様や仏様にお祈りをしてきました。

実は、私も、大きな問題や悩みを抱えていて、本当にその問題を解決したい、その悩みから抜け出したい、と思った時は、毎日、神様にお祈りをしてきました。

そして、そのためかどうかは別にして、多くの問題や悩みを解決することができました。

 

ご安心ください。

私は宗教的な話をしたいのではありません。

確かに、私は「祈る」ということにはとても大きな効果があると思っています。

しかし、私が言いたいのは「祈る」ということに効果があるのは、自分の願望を言葉にするから、だと思っています。

祈る際、人は願いを言葉にします。

それは神様に言っているようで、実は自分に言い聞かせている、と私は思っています。

毎日祈れば、その願いが、毎日、言葉となって自分の頭に残ります。

そうすると、自分の潜在意識に働きかけることができるからでしょうか、その願いの実現につながる言動を自然にしているような気がするのです。

言葉にすることで、自然とその実現につながるように思考や行動が動き始め、やがては自分の力の及ばない、運気のようなものも引き寄せるのかも知れません。

顕在意識で考えていることを言葉にすれば、潜在意識に働きかけることで、自らの願いを実現させる作用があると思うのです。

何よりも自分で自分を励ますことができる効果は大きいように思っています。

 

ところで、学校の先生やセミナーの講師をしている人がよく言うことがあります。

それは、授業やセミナーを行うと、自分自身がとても勉強になる、ということです。

先生や講師は自分で話しながら、自分の話を聞いています。

そして、自分の口から出た言葉に、あっ、そういうことか、と教えられることがあるのです。

先生や講師は、授業やセミナーで話をする内容について、自分で気付かない間も潜在意識の中で考え続けています。

その潜在意識で考えていることが、授業やセミナーで一所懸命に話しているうちに、言葉となって表れることがあります。

その時、先生や講師は、あっ、自分はそういうことを考えていたのか、と気付くのです。

これなども、言葉にすることの大きな効果だと思っています。

 

冒頭でお話した就活生にも、失敗した、ということを気にするよりも、自分がなりたい姿、就きたい仕事を具体的に言葉にして、毎日自分に語りかけるように伝えました。

幸い、彼は理解してくれたようで、できるだけ納得できる言葉にする、と言ってくれました。

彼の今後の就職活動の成果が、自分が納得できるものとなることを心から願っています。
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