日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年1月15日自分の話し方、人の話し方を意識する


話し方教室ベーシックコースを受講されている方には、

「人前で話すのが苦手で、今までそういう機会をできるだけ避けてきました。でも仕事で人前に立つことが増え、逃げられなくなりました」

という受講動機を持たれている方が増えています。

そういう方々は「人前で堂々と話せるようなりたい!」という切実な思いを持って受講されていますので、取り組み姿勢も真剣です。

 



 

先日、そうした切実な状況で受講されている方が、こんな話をされました。

「話し方教室に通うようになってから、自分の気持ちに変化がありました。

それは、人の話し方がとても気になるようなったんです。

例えば、

『あ~、この人、え~、あの~が多いなぁ。』とか

『この人の滑舌、もう少しはっきりしてると良いのになぁ。』

など。

一方で、上手な話し方からも積極的に学びたいと思うようになりました。

先日、テレビである人が話しているのを見ていて、

『この人の話し方、説得力があるなぁ。』

と思いました。と同時に、

『でも、なぜこの人の話に説得力を感じるのかなぁ。』

と思い、幸いビデオに撮っていたので何度も繰り返し再生して観察しました。

すると、~~~」

この後は省略しますが、要はこの方は、話し方を学ぶ場に通うことで、普段でも自分や人の話し方を気にするようになった、ということを仰ったのです。

私はこの話を聞いて、とても共感するとともにうれしくなりました。

 

というのは、私は話し方教室を受講されている期間は、常に話し方についてアンテナを張り、考えていただく期間だと思っているからです。

話し方教室を受講されている方は、つぎのようなことを改善したいと思っておられます。

・人前で話すとあがってしまう

・何が言いたいのか分からないと言われてしまう

・話していて言葉が出なくなる

これらは、いわゆる、問題事象ですね。

これを解決するには、原因をきちんとつかまねばなりません。

原因を認識せずに、やみくもにトレーニングをしても改善できるとは限りません。

例えば、人前であがる、ということにも、次のような原因が考えられます。

・聞いている人の目が怖い、という恐怖心がある

・心臓がドキドキして呼吸が苦しくなり話しにくくなる

・他の人はあがらずに話しているのに自分だけあがっている、という過剰な劣等感がある

・原稿通りにきちんと話さないといけない、という過剰な自意識がある

・今まで人前で話したことが少なく、経験が不足している

しかしながら、こうした原因は、ご自身ではなかなか自覚できないものですし、気付くまでにはそれなりに時間が必要です。

話し方教室を受講されている3ヶ月間は、先にご紹介した受講生のように、何かと話し方が気になり、それ故に話し方に関する情報が自然と集まる期間だと思っています。

実際、この受講期間に、自覚していた改善点以外の様々なことに気付いていただした受講生も少なくありません。

 

話し方は、態度、表情、発声、呼吸、心の持ち方、話す前の人間関係などの、総合的な営みです。

従って、話し方への理解が深まるにつれ、改善すべき項目は幾つも見つかってきます。

私たちの話し方教室を受講される方が、ご自身の話し方を改めて見つめ直す機会として活用されることを切に願っています。
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