日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年5月12日日常会話では相手に話を合わせましょう

緊急事態宣言以降、外出を自粛している分、家にいる時間が増えています。

そのため、普段よりもビジネス会話が少なくなり、代わりにご家族や友人との日常会話が増えた、という方が多いのではないでしょうか。

私も在宅勤務が増えたため、家族との日常会話が圧倒的に増えました。

ということで、今回は、日常会話のポイントをお伝えします。



 

日本話し方センターの話し方教室では、日常会話にも目的がある、というお話をしています。

それは、「親しみを深めよい人間関係を作る」ということです。

ビジネス会話の場合は、物事を決めたり情報を共有したりすることが目的ですので、論理的な話し方が求められます。

それに対して、日常会話ではよい人間関係をつくることが目的ですから、論理的ではなく、共感的な話し方が大切です。

では、共感的に話をするには、どうすればよいのでしょうか。

それは「相手に話を合わせること」です。

自分のしたい話をするのではなく、相手に気持ちよく話してもらえれば、人間関係はよくなりますね。

今回は、相手に話を合わせるポイントを2つご紹介します。

 

まず1つ目のポイントは、相手の話を肯定的に受け止める、ということです。

私たちは、話をしていると、どうしても感情が動いてしまいます。

自分の気持ちに沿わない話が出ると、その感情がつい言葉に表れてしまいます。

「そうでもないと思うよ」
「それはどうかな~」
「そんなこと聞かれてもわからんよ」などなど

なので、相手の話を肯定的に受け止める、ということがいつもできているとは限らないので注意が必要です。

自分の感情や考えは横に置いて、常に相手の話を肯定的に受け止めることを意識しましょう。

 

相手に話を合わせる2つ目のポイントは、相手の話を聴き切る、ということです。

例えば、家族とこんな会話をしたとします。

母:この間、友達とカラオケに行ってきたの
私:カラオケ、楽しいよね~ 何時間ぐらいいたの?
母:ん~、4時間くらいかなぁ。 結構色々歌ったから。
私:へ~。盛り上がったんだね~。 で、友達って、誰と行ったの?

この会話は、一見、噛み合っているように見えますね。

しかし、お母さんは、本当は、
「苦手だった曲がとても上手く歌えて気持ちよかったのよ!」
という話を聞いて欲しかったのだとしたら、どうでしょう?

上の会話では、私が気の向くままに話の方向性を決めているので、お母さんは聞いて欲しいことが言えないまま会話が進んでいます。

このまま会話が続くと、お母さんはストレスを感じてしまうかも知れません。

では、どうすればいいのでしょうか。

母:この間、友達とカラオケに行ってきたの
私:あっ、カラオケ、行ったんだ。
母:うん。それでね、いつも上手く歌えなくて
苦手だったあの曲を歌ったの。そしたらね~

この例のように、お母さんがカラオケのどういう話がしたいのかがわかるまで、オウム返しなどをして、お母さんの話を先に進めてあげるとよいでしょう。

そして、お母さんが言いたいことがはっきりしてきてから、その話に合わせながら会話を進めていくと、お互い気持ちのいい話ができます。

ぜひ相手の言いたいことをつかんでから、肯定的に会話を進めるようにしてください。
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