日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年1月8日上手な話し方に必要な3つの要素とは?

日本話し方センターが展開している各コースのカリキュラムは、単に「話の仕方」だけを対象にしたものではなく、コミュニケーション全般を視野に入れたものになっています。従って、話をする前の準備や日頃の人間関係の築き方、話す際の態度や表情、音調、話の組み立て方など幅広くお伝えしています。

ところで、ギリシャの哲学者アリストテレスは、人を動かすためには、エトス(信頼)、パトス(熱意)、ロゴス(論理)の3つが重要だと言っています。

この3つの要素は円滑なコミュニケーションを取る上でもとても大切なものです。今回はこのテーマについてお話します。

★エトス(信頼)
日本話し方センターのベーシックコース2日間集中セミナーオンライン短期集中トレーニングコースは「人前で堂々と話しができる」と「人に好かれ、よい人間関係を作る」ことを目標にしています。この2つ目の「人に好かれ、よい人間関係を作る」は、そもそも人に嫌われていては話を聞いてもらえないので、少しでも人に好かれるようにしよう、少なくとも人に嫌われないようにしよう、ということです。

そのために、人間関係をよくするための講義を3回行っています。

一つ目は、「きちんとしたあいさつをする」ことです。
明るく大きな声でこちらからあいさつすれば、相手も好感を持ってくれ、ほとんどの場合あいさつを返してくれます。その結果、その後に日常会話や仕事の話が自然にできるようになり、人間関係が良くなっていきます。この効果は絶大で、受講された方の多くが「あいさつを励行して人間関係がよくなった!」「人生が変わった!」と言っていただいています。

二つ目は、「プラス積極的なものの考え方をする」ということです。
どんなに素晴らしい話し方を身につけても、ネガティブで暗い話ばかりしていては、やはり人は話を聞いてくれません。話にはその人の考えや価値観がそのまま出てしまいます。例えば、トラブルが発生した時「嫌だなぁ、何でこんなことになっちゃったんだろう・・・」と言うよりも「これを乗り越えると自分が成長できると思って頑張ります!」と言った方が周りの人にもよい印象を与えることができます。ポジティブなものの考え方をすることで、人に聞いてもらえる、明るい話ができるようになるのです。

三つ目は、「ほめことばを使う」ということです。
人の言動で、いいな、と思ったことはその場ですぐにほめる。これによって、ほめた人の信頼残高が積み上がっていき、話を好意的に聞いてもらえるようになります。こうした講義を通じて、人に信頼される話ができるよう、気持ちの持ち方を学んでいただいています。

★パトス(熱意)
話し方の実習で重視しているものの一つに「感情表現」があります。
教室がスタートしたばかりのころの受講生には次のような特徴が見られます。
・声が小さい
・話し方が一本調子
・静かに話す
何れも聞き手には魅力に乏しく3分以上聞くと疲れてしまう話し方です。話はその人の思いや感情がこもっていないと聞き手には伝わりません
まさに、パッション(熱意)です。
「私の話を聞いて欲しい」という熱意があると、気持ちが前向きになり感情のこもった話し方になります。そうした話は聞き手を飽きさせないのです。

★ロゴス(論理)
話とは、聞き手が理解して心が動くことで、はじめて「伝わった」ということができます。聞き手に理解されるには、その話が論理的でなければなりません。しかし、自分は論理的に話しているつもりでも聞き手にその論理が理解されていないということがよくあります。あくまで主人公は「聞き手」です。聞き手が理解できる論理で話をしなければいけません。

一方で、人は物事を判断、評価する際に必ず感情が伴います。「ああ、いいな」とか「楽しそうだな」などの感情が湧くことで、そのものへの評価が決まります。従って、話し手は聞き手が理解できる論理とともに、聞き手の感情を動かす話をする必要があります。相手の感情が動かなければ、いくら論理的な話をしても単なる屁理屈と取られてしまいます。

相手に伝わる話、それは、「エトス」「パトス」「ロゴス」が含まれている話なのです。

日本話し方センターのベーシックコース2日間集中コースオンライン短期集中トレーニングコースでは、これらの要素をスピーチ実習を通してご指導しています。ぜひ無料体験教室にお越しください!
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