日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年2月25日コミュニケーションを取るメリットと克服法

★ コミュニケーションを取る2つのメリット


私たちは職場や家庭で毎日様々な人とコミュニケーションを取っています。ウィキペディアによるとコミュニケーションとは「 社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達」のこととされています。ちょっと抽象的な表現なのでもう少し実際に即して考えて見ましょう。私たちが日常コミュニケーションを取るメリットは大きく分けて2つあります。
1つは他の人に行動を起こしてもらったり物事を進めたりすることができます。ビジネスでの会話や家族で何かの計画を立てる場合などがこの例です。このコミュニケーションにおいては事実や考えを正確に伝えることが重要なポイントになります。
そしてもう1つはお互いの人間関係をよくすることができるということです。日常会話や会合などでの雑談がこの例です。この類型のコミュニケーションではお互いの気持ちを合わせることが重要であり、話の正確性は二の次になります。




★ コミュニケーションが苦手な原因は主に3つ


上に述べたように、コミュニケーションにはそれを行うメリットによって2つの類型に分けられますが、どちらのコミュニケーションがより苦手かということは人によって異なります。「日常会話や雑談は得意だけど上司への報告が苦手」という人もいれば「上司への報告などはスムーズにできるけどとにかく日常会話が苦手」という人もいます。もちろんこの両方が苦手という人もいます。しかし、どのパターンでもコミュニケーションが苦手な原因は次の3つにあると私は考えいます。以下、コミュニケーション=話すことという前提で話を進めます。



◆ 原因1:話すことに積極的になれない

コミュニケーションが苦手な人の多くが、そもそも話すこと自体に積極的になれないようです。
・日常会話で話をしたいけどつい話すことに躊躇してしまう。
・会議で発言を促されても緊張してしまって言葉が出てこない。
このように話すことが恐いという気持ちがある人は少なくないようです。この恐さがあると話すことから逃れようとして話すことが少なくなってきます。次第に話す習慣がなくなり、いざ話そうとしても益々話せなくなるという悪循環に陥ってしまう人もいます。



◆ 原因2:話すことに苦手意識がある

原因の2つ目は過去の苦い経験からコミュニケーションに苦手意識があるということです。
・上司に報告する度に「何が言いたいのかよくわからない」と言われてしまい、次第にどのように報告すればいいのかわからなくなってしまう。
・雑談などに加わったけど自分が話した後に何となく沈黙が続いて会話が途切れてしまうことがよくある。
こうしたことを度々経験すると次第に話すことに苦手意識を持ってしまい、話そうという気になれなくなってしまいます。



◆ 原因3:話す材料がない

そして意外にコミュニケーションが苦手という人が見過ごしがちなのが、話すことがないという原因です。
・会議で発言しようと思っても何を言えばいいかわからない。
・面接の質疑応答の準備をしていても想定質問に対して答えることが見つからない。
・いい雰囲気の日常会話で何か離そうと思っても話す話題がないので黙ってしまう。
多くの人がこういう経験をしたことがあるのではないでしょうか。逆に話が得意そうな人は「そういえばこの間、~」というように常に話す材料を持っています。話をする上で材料があるかないかは大きな問題なのです。




★ 苦手を克服するための3つの対策


さて、ここまでコミュニケーションが苦手な原因をお話してきました。苦手だという人はきっと思い当たるものがあったと思います。では、これらの原因を克服してコミュニケーションが今よりもできるようになるにはどうしたらよいのでしょうか。
そもそもコミュニケーションはスキルです。そしてスキルは自分の行動を変えないと身につきません。人に助けを求めてもコミュニケーションが取れるようにはならないのです。以下に具体的な行動の変え方を3つご紹介します。



◆ 対策1:自分からあいさつや返事をする

人に話すことに積極的になれない、コミュニケーションを取ることに引っ込み思案になってしまう。こういう人に効果的な行動は自分からあいさつや返事をするということです。例えば次のようなことを行うのです。
・朝起きたら家族に大きな声で「おはよう」とあいさつする。
・コンビニで品物を受け取った後、店員さんに大きめの声で「ありがとう!」と言う。
・病院や役所で名前を呼ばれたらできるだけ大きな声で「はい!」と返事をする。
ちょっとしたことですが、あいさつや返事をすることを継続していくことで、人に対して話しかけることへの恐さが徐々に薄れていきます。やがて気持ちも前向きになって少しずつ積極的にコミュニケーションが取れるようになってきます。
これにはちょっとだけ勇気を出す必要がありますが、日本話し方センターの多くの受講生がその効果を実感しています。お勧めの対策です。



◆ 対策2:話すトレーニングをする

話すことに苦手意識があり、どう話せばいいかわからないという人は、話し方教室でプロにアドバイスを受けながらトレーニングをすることが有効です。日本話し方センターでは話の内容や話の仕方、発声の仕方、話す際の表情や態度などコミュニケーション全般についてその人の持ち味や特徴に応じたアドバイスを行っています。自分ではコミュニケーションの取り方の何をどのように改善すればいいのかわからないものです。しかし、プロが見ればそれはすぐにわかりますので、適切なアドバイスを受けることができ、それに基づいて話す訓練を行えば苦手意識は徐々になくなっていきます。
先に述べたようにコミュニケーションはスキルです。スキルは簡単に身につくものではなく一定期間のトレーニングが必要です。そのトレーニングを継続するためには自分に合った、相性のよい話し方教室を選ぶことが肝要ですのでご留意ください。



◆ 対策3:話すネタをストックする

話をしようとしても何を話せばよいかわからない、という人は日頃から意識して話す材料を集めるとよいでしょう。
・自分の周りで起こったことや自分のしたことで「なるほど!」「おもしろい!」「しまった!」など心が動いたことをメモしておく。
・会議中、人の発言を聞いて頭の中でそれに対する意見を考える。
・ネットやテレビでこれは話のネタになるなと思ったものをメモしておく。
こうしたことを継続的に実行すれば様々な材料が自分の中にストックされていきます。そしてその場に適したネタを取り出して話すことを実践していけば、次第に話すことが苦でなくなっていきます。



私たちの悩みや課題はコミュニケーションが上手く取れないということによるものがとても多いです。ぜひ上に述べたことを実践してご自身のコミュニケーションスキルを磨いていただければ、悩みや課題の解決にもつながるでしょう。


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