日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年5月20日オンラインミーティングで必要な心遣いとは?

日本話し方センターが所属するアタックスグループでは、原則、在宅勤務となっています。

それ以降、代表電話番号にかかってくる電話がめっきり少なくなりましたが、たまにかかってくると、ほとんどがセールスです。

先日、こんなことがありました。

アタックスの代表電話にかかってきた電話を、私の横にいる人が取りました。

「お電話ありがとうございます。アタックスグループでございます。」

その後、2分くらい、電話を受けた人は「はい。」「ええ。」としか言いません。

やがて、「少々お待ちください。」と言い、私の方を見て、「派遣社員を紹介している会社のようなんですが、どうしたらいいですか?」

私が担当者不在と伝えるように言うと、私の横の人は、再び電話を取り、「お待たせしました。」

しかし、その後も、しばらく「はい。」「ええ。」が続きました。

ようやく「ただいま担当者は不在ですので。」と告げたところ、ものの数秒で電話が切れました。

後でその人に聞いてみると、電話をかけてきた人は、とにかく一方的にマシンガンのように話し続けたのだそうです。

私は、これを聞いて、もったいない話し方をする人だなぁ、と思いました。



会話の基本は「キャッチボール」です。

少し話をして相手に受け取りやすいボールを投げます。

相手に気持ちよく話をしてもらい、また自分が受け取りやすいところにボールを投げ返してもらいます。

これを繰り返すことで、お互いの共感が生まれ、人間関係がよくなる会話になります。

しかし、この電話をかけてきた人は、終始、一方的に話をしています。

なので、担当が不在とわかるまで長い時間を無駄にしています。

いわば、この人の会話は「ドッチボール」ですね。



言葉を相手に投げつけているだけ、という印象です。

 

この「会話はキャッチボールで」ということは、特にオンラインミーティングで大切です。

普段、話が長い人は、オンラインミーティングでも同じように話が長いです。

オンラインミーティングでは、普段よりも人が集中できる時間は短いです。

ですので、長い話にすぐに飽きてしまい、途中で全く耳に入らなくなります。

また、オンラインで話す場合、人と人との関係が対面で話すよりもかなり希薄になります。

なので、相手への気遣いなどを会話中にキチンと示さないと、よい関係の中での会話や会議ができない可能性が高まります。

 

従って、オンラインミーティングでは、できるだけ人の名前を呼ぶようにするとよいでしょう。

自分の意見を述べた後に、「~と私は考えますが、棚橋さん、この点についてどう思いますか?」などと、意見を求めてみるのもいいでしょう。

また、「山下さんの意見も聞きたいな、どう思う?」と、まだ意見を言っていない人に発言を促すのもいいでしょう。

会議でも会話でも、お互いに共感できるように進めるとよい結果が生まれます。

そのためには、オンラインミーティングでは、意識して名前を呼ぶなど、リアルのミーティングよりも双方向間が出るように努めるこが大切です。
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