日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年11月15日あがり症は気持ちの持ち方で治ります!

「プラシーボ効果」という言葉を聞かれたことはあるでしょうか。本来は薬としての効果を持たない物質によって得られる効果のことで、デンプンなどを使い薬のように見せた物のことを言います。



薬としての有効成分が含まれていないのであれば効果はないのでは?と思ってしまいますよね。しかし、これが以外に効果があるという記事がありました。
これが本当の『病は気から』
認知症のお母さんが医者から止められているのに薬を飲むのが大好きで、どうしても頭痛薬を飲みたいと言います。そこで頭痛薬だと言ってプラシーボを渡したところ満足して飲み続けていて、特に頭痛に悩まされることもなくなったそうです。
また、薬に依存してとにかく何か薬を飲まないと落ち着かない、という人がプラシーボを服用すると気持ちが落ち着くということもあります。

そういえば、私の父も、どうも体の調子が良くない、という時に、よく「正露丸」を飲んでいたことを思い出しました。これも偽薬に似たものだったんでしょうね。まさに「病は気から」。たとえニセモノでも「これを飲んでいれば大丈夫!」と思えば痛みや気持ちが落ち着いてくる。それくらい人間にとって気持ちの持ち方が大事だということをこの記事は教えてくれています。

ところで、人前で話す時にあがってしまうというあがり症も気持ちの持ち方が大きく影響しています。多くの人が人前に出ると冷や汗が出た、息苦しくなったという経験があると思います。しかしその会場では特に温度が上がったわけでも酸素量が少なくなったわけではありません。すべて自分が緊張したことによって起こった症状です。このように気持ちの持ち方が体に明らかな変化を起こすのですから、あがり症も気持ちの持ち方を変えれば抑えることができるようなってきます。

日本話し方センターのベーシックコースなどの各コースでは、あがり症を克服するポイントを6つお伝えしています。そのポイントには気持ちの持ち方に関するものも含まれています。今回はその中から2つご紹介しましょう。

あがり症を克服する気持ちの持ち方の1つ目は「あがるのはあなただけではない、誰でもあがる」ことを認識することです。
ここでは一つひとつのエピソードの紹介は省略しますが、レディー・ガガさん、志村けんさん、久米宏さんなど有名な歌手やコメディアン、アナウンサーであがり症だという人は驚くほど多いです。人前で話したり歌ったりする人でもあがるのだから、私たちがあがるのは当たり前です。

また、いつもと違う環境だとあがりやすくなります。例えば、職場の朝礼でスピーチをしてもあがらない人が、その日に限って社長が朝礼に参加していたらどうでしょうか。せっかくなら社長が「なるほど」と思うような話をしよう、と思うと急にあがったりします。私も人前で話すことには慣れていますが、うなずいてくれなかったり下を向いて話を聞かれたりするとあがります。

このように状況次第では誰でもあがるのです。しかし、あがり症の人は「自分だけがあがる」と思い、かけなくてよいプレッシャーを自分にかけている人が意外に多いのです。人間ならあがるのは当たり前、と割り切ると気が楽になります。

気持ちの持ち方の2つ目は「自意識過剰にならない」ことです。
あなたは人前で話す時、聞き手は自分の話すことを真剣に聞いている、少しでも間違ったら期待外れと思われる、と思っていませんか?
もしそうなら、立場を変えてあなたが聞き手の場合を考えて見てください。人の話をそこまでしっかりと聞いているでしょうか。話を聞いているつもりでも、ふと「晩ご飯、何にしようかな~」とか「あっ、あの人に電話しなくちゃ」など色々なことが頭に浮かんでくる瞬間があると思います。このように、聞き手はあなたが思うほどにはあなたの話を真剣に聞いてはいないのです。ですから、多少自分の思い通りに話せなかったとしても全く気にする必要はありません。それくらい、ゆったりとした気持ちで話せば、緊張が少し解けてあがりが抑えられるでしょう。

このようにあがり症は気持ちの持ち方が大きく影響します。上で述べたことを参考に、自分で自分に無用なプレッシャーをかけない方法を見つけていただければ、と思います。

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