日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2024年7月14日話を格段に魅力的にする『間』を活用しよう

 

1.早口は百害あって一利なし


あがり症や話が苦手な人が話をする際、特徴的なことがあります。

それは、話すスピードが早い、ということです。

特に、人前で話す時は早口になる人がとても多い印象です。

それは、緊張しながら話すので、一刻も早く話を終わらせてしまいたい、という心理が働くからでしょう。

しかし、早い口調で話すと、聞き手は話が理解できません。

それは、早くて言葉を聞き取ることができないからです。

人はある言葉を聞き逃すと、「今なんて言ったんだろう?」ということが気になり、その後の話が耳に入ってこなくなるのです。

また、次から次に話されると、聞き手はずっと休みなく話を聞くことになるので、次第に疲れてきます。

やがて、話を聞くことを諦めてしまいます。

このように、早口で話すことは、百害あって一利なし、なのです。


2.早口は治せる


日本話し方センターの話し方教室の受講生にも、早口の人は大勢います。

人前に出てスピーチを行う実習では、最初の頃は半分以上の人が早口で話しています。

しかし、そうした人たちも、12回のコースを修了する頃には、落ち着いて、聞き取りやすいスピードで話せるようになります。

それは、講師が一人ひとりの特徴や状況に応じてアドバイスを行い、それに基づいてトレーニングをするからです。

その講師のアドバイスの一つに、「間を取って話す」ことがあります。

一文を話したら、次の一文を話すまで2秒ほど黙るのです。

これを『間』と言います。

しかし、多くの受講生は、間を取って話すようアドバイスされても、すぐにはできません。

それは、人前で話す際に沈黙することが恐いからです。

講師はこの思い込みを取るために、丁寧に指導を行います。

その結果、徐々に『間』を取ることに慣れてきます。

わざと黙ることに慣れてくると、以前よりも格段に落ち着いて話すことができます。

その結果、話すスピードも早くならずに済むのです。

 

ところで、話す際に『間』を取ることは、早口を治す以外にも様々な効果があります。

以下に3つほど挙げてみます。


3.落ち着いて話せる


1つ目は、上にも述べたように、落ち着いて話すことができることです。

『間』を取らずに話すと、一文を話した後、すぐに次の話をせねばならないという焦りが生じてしまいます。

すると、話すスピードが早くなり言葉につっかえたり、「え~、あの~」という言葉ぐせが増えてしまいます。

また、焦りから話が支離滅裂になってしまうこともあります。

しかし、『間』を取るようにすると、黙っている間に自分を落ち着かせることができます。

自分のペースで話すことができるのです。


4.聞き手が話を理解しやすくなる


2つ目の効果は、聞き手が話を理解しやすくなることです。

聞き手は話を聞いてから、それを自分の頭の中で咀嚼したり考えたりしています。

例えば、社長が朝礼で

「昨日、大型案件の受注が決まりました!」

と言えば、聞き手は

「やった!これで今期の業績は安心、ボーナスも期待できるな」

などと考えるでしょう。

このように聞き手は、話を聞いたらその話を理解し、それについて考えたり感じたりします。

『話を聞く』という行為と『話を理解する』という行為は別々に行われるのです。

しかし、話に『間』がないと、聞きながら理解せざるを得ず、どちらがおろそかになってしまいます。

その結果、話を充分に理解できなくなるのです。

しかし、『間』を入れることで聞き手が聞いた話を理解する時間を持つことができます。

その結果、話をより理解できるようになるのです。


5.インパクトのある話ができる


3つ目は、インパクトのある話になることです。

例えば、日常会話で、

「私、雨男でね~。去年の冬、長崎に旅行に行った時も、『雨よ降るな!』と祈ったんです。そしたら何と! 雨は降らずに済んだんです!」

と言ってからしばらく『間』を取って、

「雪だったんです」

話の意外さが強調されて話がグッとインパクトのあるものになります。

これを『間』を取らずにすぐに

「そしたら雪だったんです」

と言ってしまうと、聞き手が

「へ~、雨は降らずに済んだんだ」

と思う時間がないので、その後の「雪だった」という言葉の面白さが半減してしまいます。

 

話はどんな場合でも、話し手と聞き手の『キャッチボール』です。

スピーチのように一方的に話していても、上で述べたように、聞き手は聞いた話について考えたり感じたりしています。

聞き手がその時間を持てれば、その話は双方向の話になり、キャッチボールになります。

そのために、『間』はとても大切なものなのです。


6.『間』を取る勇気を持つ


このように、話に『間』を入れることには様々なメリットがあります。

しかし、多くの人は沈黙することに恐れを感じてしまい、なかなか『間』を取ろうとしません。

ぜひ少し勇気を出して話に『間』を取ることを意識してみてください!

日本話し方センターのベーシックコース2日間集中コースでは、人前であがらずに話すことはもとより、『間』の取り方をはじめとして、インパクトのある話し方をベテランの講師が丁寧にご指導しています。

その効果は多くの受講生が実感されています。

ぜひ、あなたもご受講ください!
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