日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年3月10日突然スピーチを頼まれた時の対処法とは?

皆さんは突然、話をするように言われた経験はありませんか?

・宴会の席で「じゃあ、Fさん、締めの言葉をお願いしま~す!」などと挨拶を振られた

・朝礼や会議で「Kさん、今の話、どう思う?」などと急に発言を求められた

・発言予定のない会合に出ていて急に「Aさんも一言」とマイクを向けられた

これ以外にも、結婚式に出席したところ「今日ご挨拶をお願いしていた人がかなり遅れて参列されるので代わりにご挨拶をお願いします」などと言われることもあるようです。

このように突然に話をするよう求められると焦りますよね。

では、こんな場合、どうすればいいのでしょうか?



突然に話をするように言われると驚きますよね。

驚きは事前に予測していないことが起こったときの現象です。

裏を返せば、予想していたら驚かないで済みますね。

つまり、話をするよう言われるかも知れない、と思って準備していれば驚くこともない、ということです。

会議や朝礼、宴会などで「今、発言を求められたらこういうことを言おう」と常に準備しておくことが、突然に指名されることへの最善の策なのです。

 

実際、私は会議や会合、結婚式などに参加したら、話をする予定がない場合でもすぐに話ができるように準備します。

まず、結婚式に出席する際は次のような準備をします。

①式場に行く電車の中などで新郎または新婦のどういう点を誉めるか、自分との関わりをどう紹介するか頭の中で考える

②会場に着いてから、参列者や会場の雰囲気などを見て話に使えるものはないか探す

③上の材料をもとに頭の中で話のストーリーを大まかに組み立てる

話は長くても5分以内になるようにまとめます。

こういう場での長い話は聞いてもらえませんので、短く切り上げることがとても重要です。

 

一方、会議や会合では主に次のようなことを考えています。

★今日のテーマの論点は何か

★発言は論点に沿ったものか、またその発言の根拠は何か

★発言の奥にある本当に言いたいこと、気にしていることは何か

特に意識を向けているのは、3つ目の本当に言いたいこと、気にしていることは何か、ということです。

人は自分の考えていることを的確に言葉にしているとは限りません。

その言葉の奥にある真意を汲み取ることがコミュニケーションではとても大切です。

よく他の人の発言の言葉尻を捉えて発言する人がいますが、もう少し真意に目を向けると違った発言ができます。

こうした視点で発言を聞いていると、突然に意見を求められても何かしら場に貢献できることが言えるようになります。

大事なことは、その場しのぎの発言ができることではなく、その場に貢献できることを話せるように準備することです。

 

しかし、こうした準備をしても残念ながら発言の機会がなかった、というのが大半の結末です。

しかし私はそれで充分だと思っています。

こうした準備を常にしておくと話のネタや言葉が増えて話し方のとてもよい勉強になるからです。

はじめは難しく感じましたが、続けていると次第に慣れてきます。

今では、こういう話をしようと考えることが楽しみでもあります。

 

日本話し方センターではベーシックコースを受講された方がさらに話し方を学ぶアドバンスコースで、突然に指名されたときの対応をトレーニングしています。

まずはベーシックコースでしっかりと基礎を身につけていただきたいと思っています。

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