2023年11月1日発声改善があがり症克服につながる
★発声改善があがり症の克服につながる
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースには、あがり症を治したい、という人が多数受講されています。
あがり症を改善するための効果的なトレーニング方法は幾つかありますが、その一つに発声を改善することがあります。
人前で話している時、言葉がきちんと発音できていないと、聞いている人はストレスを感じてしまい、白けた表情になります。
その表情がプレッシャーになって、余計にあがってしまうのです。
また、自分で発声の仕方が良くないと感じている人は、その認識があるために人前での話に苦手意識を持ってしまっている、ということもあります。
従って、相手にはっきりと伝わる声で話すと、それが少しの自信となり、あがり症を和らげることにつながります。
今回は、発声を改善する方法について3点、お話します。
★大きい声を出す
まず1つ目は、大きい声で話すことです。
あがり症の人には、声が小さい人が多いように感じています。
あがっていると、その緊張のためにノドを無意識に締めているからです。
しかし、本人はノドを締めていることに気付いておらず、普段通りの声の大きさで話そうとするので、小さい声になっているのです。
人前で話す際は、ぜひ普段よりも大きい声で話しましょう。
大きな声で話すためには、あくびをした時のようにノドを一杯に開けて「あ~」と20秒以上、発声できるよう練習してください。
お風呂場などでやると効果的でしょう。
ところで、大きな声で話すことは、聞き手から感じる圧力をはね返すという効果もあります。
人前に出ると、大勢の目がこちらを一斉に見ています。
それがプレッシャーとなって、余計に緊張してしまいます。
このプレッシャーをはね返すために、大きな声で話すことはとても効果があります。
大きな声を出すと、気持ちが前向きになって落ち着けるのです。
特に、最初の一言を大きな声で話すことがとても大切です。
ぜひ意識していただきたいと思います。
★クリアな発音を意識する
2つ目は、クリアな発音を意識して話すことです。
あがっていると口の周りの筋肉も緊張してこわばっています。
そのため、口がハッキリと開かず、曖昧な発音になってしまいます。
私たちは曖昧で聞き取りにくい話でも、多分こうだろうと推測しながら聞き取っています。
しかし、発音が曖昧な話が続くと、聞いている人は段々ストレスが積み重なっていき、途中で聞いてもらえなくなります。
特に緊張していると力を入れて発音すべき子音がぼやけますので、か行のK、さ行のS、た行のTなどの子音をかなり強調して発音しなければ相手にはハッキリとは聞こえません。
口を大きく動かし、子音を強く発音することを意識しましょう。
クリアな発音になりますし、発声に勢いもつくので、前向きな気持ちになれます。
★聞き取りやすい言葉を選ぶ
3つ目は、聞き取りやすい言葉を選ぶことです。
例えば、人前で話している時に「この事象は、不可逆的なものです」と話すとします。
この「不可逆的」はとても発音しにくい言葉です。
これがきちんと言えずにつっかえると、焦りの原因となり、更に緊張してしまいます。
できればこういう発音しにくい言葉は避けるようにした方が賢明です。
上の例であれば、「この事象は、後戻りができないものです」と言い換えれば格段に発音しやすくなります。
こうした発音しにくい言葉を避けるためには、人前で話す内容を何度も声に出して練習することが必要です。
声に出すことで言いにくい言葉を見つけることができます。
また、何度も声に出すことで口が慣れてきて、スムーズに話すことができるようなってきます。
ぜひ自分が話しやすい言葉にすることを心がけてください。
★話し方を学びませんか?
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースでは、上に述べたことも含めて話し方やコミュニケーション全般について幅広い内容の講義を行い、その講義内容に基づいたトレーニングを実施しています。
ぜひご受講をご検討ください!