日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2024年5月12日具体的に話すためのポイントとは?

 

★わかりやすい話のポイントは『具体的』


昨日は、ベーシックコースの最終日でした。

日本話し方センターの話し方教室では、最後に『成果発表』として、この教室で学んで得たことをスピーチしてもらいます。

私たちは、学んだことを言葉にして人に話すことを、とても重視しています。

学びや気づきを言葉にすることで、何を学んだかを思い出しやすくなります。

つまり、再現性のある記憶になります。

また、それを人前で発表することで、より強く記憶に残すことができます。

こうしたことから、私たちの話し方教室では、成果発表を重視しているのです。



さて、昨日の受講生の成果発表スピーチは、全員、とてもわかりやすくて心に響くスピーチでした。

それは、みなさんのスピーチが具体的だったからです。

そこで、今回は具体的な話の特徴についてお話します。

 

★具体例を話す


具体的に話すポイントは幾つかありますが、昨日の受講生のスピーチの特徴は、次の2つでした。

1つ目は、話に具体例を入れていたことです。

昨日の受講生は、みなさん、この教室で学んだことを職場や教室でのスピーチで実践したエピソードを入れて話されました。

ある人は、「この教室の講義を聞いて、今まで私は自分の話ばかりしていて、相手の話をきちんと聞いていなかったことに気付きました」と話した後、このようなエピソードを話しました。

「講義を聞いて数日後、職場で同僚と雑談している時、その同僚が旅行に行ってきた話をしました。

私は自分が以前に旅行に行った話をしたくなったのですが、グッとこらえて相手の話を聞きました。

相手がひとしきり話し終わってから、『私も少し前に、~』と自分が旅行に行った話をしました。

すると、その後、お互いの旅行の感想など話すことができて、会話がとてもスムーズにできたのです」

このエピソードを入れずに、「その後、職場での雑談で相手の話を聞いてから話すようにしたら、とてもスムーズに会話ができました」と話しても、聞いている人にはイメージできません。

具体的な話とは、聞いている人の頭の中にイメージが浮かぶ話、です。

そのためには、エピソードなどの具体例を話すことが効果的なのです。

 

ところで、論理的に話す方法として、PREP法というものがあります。

P(話のポイント)→ R(なぜそう考えるのかという理由)→ E(具体例)→ P(話のポイント)という順番で話すと、論理的でわかりやすいのです。

この方法で、鍵を握るのが『E(具体例)』です。

具体例を入れて話すことは、論理的に話すことにも通じるのです。


★5W1Hを入れる


具体的に話すポイントの2つ目は、最低限の5W1Hを入れて話すことです。

最初の頃の受講生のスピーチは、表面的な事実だけを話す人がほとんどです。

例えば、あらすじだけを示せばこのような感じです。

「お酒を飲み過ぎて記憶を失い、カバンをなくしてしまった。

駅に問い合わせたところ、誰かが拾って駅に届けてくれていた。

ホッとした。」

話のすじは理解できますが、抽象的でイメージがし難い話です。

せっかく話すのであれば、聞いている人がよりイメージしやすい話をすべきです。

そのポイントは、「いつ、どんな状況で、どれくらい」など、最低限の5W1Hを入れることです。

従って、講師はこのようなスピーチを聞くと、次のような質問をします。

「お酒をどれくらい飲みましたか?」

「何時頃まで飲んでいたのですか?」

「カバンには何が入っていたのですか?」

「カバンがないと気がついたとき、どう思いましたか?」

「駅に問い合わせる時、どんな気持ちでしたか?」

「見つかった時、心の中でどう思いましたか?」

「これからどうしようと思っていますか?」

そして、受講生が答えたことを「短い言葉にして話に盛り込んでください」とアドバイスします。

 

お酒を飲み過ぎたと聞いてもイメージは湧きにくいですが、ウィスキーをボトル半分くらい飲んだと聞けば「ああ、それは結構飲んだんだなぁ」とイメージが湧きます。

また、カバンをなくしたことに気づいた場面を「うわぁ、どうしよう!財布もスマホも会社の大切な書類も入っていたのに!ああ、どうしよう!どうしよう!」と、その時の感情をありのままに話せば、聞き手も「ああ、すごくあわてたんだなぁ、そりゃそうだよなぁ」と共感しやすくなります。

さらに言えば、ホッとしたとき、きっともう二度とこんな思いはしたくないと考えたに違いありません。

そのために、これからどうするのかということを具体的に話せば引き締まった話にすることができます。

聞き手が頭の中でイメージできるように話す=具体的に話すことは、スピーチに限らずビジネストークでもとても重要です。

上司への報告、お客様への説明でも「何を言っているのかよくわからない」と言われてしまう大きな原因の一つが、話が抽象的だということです。

できるだけ具体的に話をすれば、納得感はグッと高まります。


★具体的に話すトレーニングをしましょう!


日本話し方センターの話し方教室では、具体的に話す方法を講義で伝え、それをスピーチ実習で実践してもらっています。

このトレーニングを繰り返すことで、具体的に話すコツを身につけていただいています。

また、集合形式の講座で受講生同士がお互いに切磋琢磨し合いながら、より良い話し方やコミュニケーションスキルを身につけていただいています。

その効果は多くの受講生が実感されています。

ぜひあなたも、受講者の声をご覧いただいた上で、ご受講ください!
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