日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2026年3月31日会議で発言を引き出す司会者の「話し方」3つの極意

 

あなたの職場では、毎日会議がありますか?


おそらく、ほとんどの方が「Yes」と答えるでしょう。


中には「毎日の会議に忙殺されて、なかなか自分の仕事が進まない」と感じている方もいるかもしれません。


私たちは日常の多くの時間を会議に費やしていますが、その会議は本当に効果的なものになっているでしょうか?


特に、オンライン会議が主流になった今、こんな経験はありませんか?


・司会者が一生懸命話しているのに、参加者からはほとんど発言がない。

・指名しても「そうですね…」と短く答えるだけで、議論が深まらない。

・結局、司会者や特定の人ばかりが話し、時間だけが過ぎていく。

 

発言が出ない会議は、単に時間が無駄になるだけでなく、参加者のモチベーション低下、意思決定の遅延、ひいては組織全体の生産性低下にもつながります。


では、なぜ会議で発言が出ないのでしょうか?


それは、参加者が「発言しにくい」と感じているからです。


・「こんなことを言ったら、どう思われるだろう?」という不安

・「自分の意見は重要ではないのでは?」という遠慮

・「どうせ聞いてもらえないだろう」という諦め

 

こうした心理的なハードルを取り除き、参加者から活発な発言を引き出すことは、司会者の重要な役割です。


そして、その鍵を握るのは、司会者の「話し方」と「コミュニケーションスキル」にほかなりません。


話し方教室を経営するプロの視点から、会議を活性化させ、参加者の発言を劇的に引き出すための3つの極意をご紹介します。


これらのスキルを身につければ、あなたの会議は劇的に変わり、チームの生産性も向上するはずです。



 

1.発言を「引き出す」傾聴術:司会者のうなずきと笑顔が安心感を生む


会議で参加者に発言を促しても、なかなか意見が出てこない時、司会者はどうすれば良いのでしょうか?


「〇〇さん、どう思われますか?」と指名するだけでは不十分です。


大切なのは、発言してくれた人が「安心して、気持ちよく話せる」雰囲気を作ること。


そのために最も効果的なのが、司会者の「傾聴の姿勢」です。


 

なぜ傾聴が重要なのか?


人は、自分の話を真剣に聞いてもらえていると感じると、安心して心を開きやすくなります。


司会者が発言に耳を傾けることで、以下のような心理的な効果が生まれます。


・心理的安全性: 「何を言っても大丈夫だ」という安心感が生まれ、発言へのハードルが下がります。

・発言意欲の向上: 自分の意見が尊重されていると感じ、もっと話したい、貢献したいという意欲が湧きます。

・信頼関係の構築: 司会者と参加者の間に信頼感が生まれ、活発な意見交換が促進されます。

 

具体的な傾聴のテクニック


発言を引き出す傾聴には、単に「聞く」だけでなく、積極的な態度が求められます。


アイコンタクトと表情:
発言者の顔を見て、優しくうなずきながら笑顔で聞くことが基本です。特にオンライン会議では、カメラのレンズを見ることを意識し、画面越しでも「あなたに注目しています」という姿勢を伝えることが重要です。
 
うなずきと相槌:

・うなずき:
物理的に首を縦に振るだけでなく、適度な間隔で「うんうん」「なるほど」といった声のうなずき(相槌)を挟みましょう。これにより、発言者は「ちゃんと聞いてもらえている」と実感し、話しやすくなります。

・相槌の言葉:
「そうですね」「よく分かります」「素晴らしい視点ですね」など、相手の発言を肯定したり、共感を示す言葉を積極的に使いましょう。

・繰り返しと要約:
発言の途中で「つまり〇〇ということですね?」と相手の言葉を繰り返したり、話の区切りで要約したりすることで、理解を示し、さらに発言を促すことができます。

 

こんな司会者はNG!


もし司会者が、発言中に横や下を向いたり、つまらなそうな顔をしていたらどうなるでしょう?


発言者は「自分の発言はつまらないんだな」と感じ、それ以上話すのをやめてしまうでしょう。


また、それを見た他の参加者も「あんな態度で聞かれるなら、発言しない方がましだ」と思い、ますます発言が出なくなってしまいます。


司会者は、せっかく勇気を出して発言してくれた人が「話してよかった」と思えるように、細やかな配慮が必要です。


話し方教室で学ぶ傾聴スキルは、会議だけでなくあらゆる人間関係であなたのコミュニケーションを円滑にします。


 

2.会議を「動かす」質問力:司会者は「意見」ではなく「問い」で導く


発言が少ない会議で、その沈黙を埋めようと、司会者自身が提案の趣旨や自分の意見を長々と話してしまう場面をよく見かけます。


しかし、これは会議を有効なものにするどころか、参加者の思考を停止させてしまう原因になりかねません。


会議は、参加者一人ひとりの発言によって活性化され、価値ある結論が導き出されるものです。


そのためには、司会者は自分の意見を主張するのではなく、「質問」を通じて参加者の思考を促し、発言を引き出す「ファシリテーター」としての役割に徹することが肝要です。


 

なぜ司会者は自分の意見を控えるべきなのか?


・参加者の思考を促す: 司会者が先に意見を言ってしまうと、参加者は「司会者の意見に賛同すればいい」と考えてしまい、自分で深く考えることをやめてしまいます。

・議論の偏りを防ぐ: 司会者の意見が強いと、その意見に引っ張られ、多様な視点からの議論が生まれにくくなります。

・心理的プレッシャー: 参加者は「司会者の意見と違うことを言ってはいけない」と感じ、発言しにくくなります。

 

具体的な質問の種類と使い方


司会者が「問い」で会議をリードするための、具体的な質問テクニックをご紹介します。


 

① 抽象的なテーマを具体化する質問


会議のテーマが「会社創立50周年記念に何をすべきか?」だとします。


ここでいきなり「何をすべきだと思いますか?」と質問しても、参加者は「う~ん…」と困惑し、なかなか発言できないでしょう。


質問が抽象的すぎて、具体的なイメージが湧かないからです。


人は、頭の中で具体的なイメージができてはじめて、話すことができます。


司会者は、何について話せばいいか具体的にイメージできるように、問いを細分化しましょう。


・「50周年記念は、お客様向けと社員向け、どちらのイベントとして考えるべきでしょうか?」

・「お客様向けの場合、どのようなメッセージをアピールしたいですか?」

・「社員向けの場合、この記念行事を通じて社員にどういうことを感じて欲しいですか?」

 

このように具体的な質問でスタートし、出てきた意見をもとにさらに論点を具体化していくことで、有意義な議論が生まれます。



② 発想を広げる質問(オープンクエスチョン)


「はい」か「いいえ」で答えられない質問で、参加者の自由な発想を促します。


・「この提案について、他に何か懸念点はありませんか?」

・「もし予算が無限にあるとしたら、どんなイベントを企画したいですか?」

・「この問題の根本原因はどこにあると思いますか?」

 

③ 意見を深掘りする質問


出てきた意見に対して、さらに詳しく聞くことで、表面的な発言の裏にある真意や具体的なアイデアを引き出します。


・「今おっしゃった〇〇について、もう少し詳しく教えていただけますか?」

・「なぜそう思われたのですか?具体的なエピソードがあれば聞かせてください。」

・「そのアイデアを実行する上で、どんな課題が想定されますか?」

 

④ 合意形成を促す質問(クローズドクエスチョン・確認質問)


議論が収束に向かう際や、意見の確認を行う際に有効です。


・「今の発言は既存のお客様を意識したものですが、新規のお客様は対象に入れないということでよろしいでしょうか?」

・「では、今回の記念行事は『既存のお客様に当社をより信頼いただく』ことを目的とする、ということで皆さんのご認識は一致していますか?」

・「この方向性で進めることに、異論のある方はいらっしゃいますか?」

 

質問は、人の発想を広げたり、意見を引き出したりする上で大きな威力を発揮します。


話し方教室では、このような「質問力」を磨き、会議だけでなく、あらゆるビジネスシーンでリーダーシップを発揮できるスキルを身につけることができます。


 
 

3.オンラインでも「伝わる」表現力:明るい表情と豊かな音調で場をリードする


会議などのコミュニケーションの場では、言葉だけでなく、話し手の感情や意図が伝わることが非常に重要です。


特に司会者は、場の雰囲気を作り、参加者の発言を促す役割を担っているため、自身の「表現力」が会議の成否を左右します。


司会者がせっかく発言者の話を肯定的に聞こうとしていても、その表情が暗かったり、声に覇気がなかったりすると、その意図は発言者に伝わりません。


 

明るい表情がもたらす効果


「あなたの話を前向きに受け止めていますよ」「この場はポジティブな雰囲気ですよ」という姿勢を、表情で示すことは非常に大切です。


・安心感の醸成: 笑顔や穏やかな表情は、参加者に安心感を与え、「発言しやすい雰囲気」を作り出します。

・活気の創出: 司会者の明るい表情は、会議全体のトーンを明るくし、活気ある議論を促します。

ただし、オンライン会議では、画面が小さかったり、カメラをオフにしている参加者もいるため、表情の効果が限定的になる場合があります。


 

声に感情を乗せる「音調」の重要性


オンライン会議で表情の限界をカバーするためには、声に感情を乗せる「音調(イントネーション)」が非常に重要になります。


言葉は意味を表しますが、音調は話し手の「気持ち」や「意欲」を伝えます。


司会者が発言する際に、できるだけ自分の感情(前向きな姿勢、期待、共感など)を乗せて話すと、話に迫力が出て説得力が倍増します。


・声のトーン: 明るく、少し高めのトーンを意識しましょう。単調な声は、聞いている人を退屈させてしまいます。

・話すスピード: 重要な部分ではゆっくりと、軽い内容では少し早めにと、話すスピードに変化をつけましょう。

・間の取り方: 質問の後や、重要なポイントを話す前に、意図的に間を取ることで、参加者の注意を引きつけ、考える時間を与えられます。

・抑揚(イントネーション): 声の上げ下げを意識し、平板な話し方にならないようにしましょう。特に質問の語尾を上げたり、強調したい部分の声を大きくしたりすることで、メッセージが明確に伝わります。

「あなたの発言、素晴らしいですね!」と笑顔で明るい声で言うのと、無表情で単調な声で言うのとでは、受け取る側の印象は全く異なります。


後者では、たとえ言葉では褒めていても、本心ではそう思っていないように感じられてしまうでしょう。


話し方教室では、発声・発音の基礎から、声のトーンやスピード、抑揚のつけ方といった「音調」を豊かにするトレーニングを行います。


オンライン・オフライン問わず、あなたの声で会議をリードし、参加者の心を動かす表現力を身につけませんか?



 

まとめ:会議を劇的に変える話し方は、誰でも習得できるスキルです


今回は、会議で発言を引き出す司会者のための3つの極意をご紹介しました。


・発言を「引き出す」傾聴術: うなずきと笑顔で心理的安全性を作り、安心して話せる雰囲気を作る。

・会議を「動かす」質問力: 自分の意見ではなく「問い」で参加者の思考を促し、議論を深める。

・オンラインでも「伝わる」表現力: 明るい表情と豊かな音調で、感情と意欲を伝え、場をリードする。

 

これらのスキルは、生まれつきのものではありません。


誰もがトレーニングによって習得し、向上させることができるものです。


会議での発言を促すだけでなく、日々のコミュニケーション、プレゼンテーション、交渉など、あらゆるビジネスシーンであなたの能力を飛躍的に高めるでしょう。


 

話し方教室で、あなたの司会者スキルを磨きませんか?【日本話し方センター】


日本話し方センターのベーシックコースでは、今回ご紹介した「傾聴力」「質問力」「表現力」といった、会議で発言を引き出すための話し方の基礎を体系的に学ぶことができます。




  • 正確な発声・発音: どんな会議でも自信を持って話せる声の出し方。

  • 伝わる話し方: 論理的思考力と構成力を養い、明確に意見を伝える技術。

  • 豊かな表現力: 声のトーン、スピード、間の取り方で感情を乗せ、場を活性化させるスキル。

  • 聴く力・質問力: 相手の意見を引き出し、深掘りする傾聴と質問のテクニック。


これらの基礎的なスキルは、会議の司会者としてだけでなく、チームリーダー、プロジェクトマネージャー、経営者など、あらゆる立場の方にとって不可欠なものです。


「発言が出ない会議を何とかしたい」「もっと自信を持って会議をリードしたい」とお考えのあなた。


ぜひ一度、日本話し方センターのベーシックコースをご検討ください。


あなたの話し方を変えることで、会議だけでなく、あなたのビジネス人生そのものが劇的に変化するはずです。


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