日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年5月4日人に信頼される話し方の秘訣とは?

 

★ビジネスで大切なことは「リーダーシップ」


例えば、あなたが会社のマネジャーだとします。部下にある仕事を頼んだ際に、その部下が「いや、私は他に明日が期限の仕事が3つあるので、その仕事をするのは難しいです」と言ったらどうでしょうか。仕方ないとは思うものの、「もう少しこちらの事も考えてくれてもいいんじゃないか」と少し残念に思うことでしょう。しかし、その部下がこういう言ったらどうでしょうか。「他のメンバーは手一杯なので、私が引き受けた方がいいですね。でも、私も他に明日期限の仕事が3つありますので今のままでは難しいです。他の仕事の期限を調整してもらうことはできますか?」。周りのことにも配慮して仕事をしていることが感じられ、あなたも進んで他の仕事を調整しようという気になるでしょう。後者の話し方にはリーダーシップが感じられます。この例のように、ビジネスに関する話では「リーダーシップ」の要素が非常に大事なのです。



 

★リーダーシップとは全員が発揮すべきもの


ところで、ここでいうリーダーシップは、私たちが普通に使っている意味とは少し異なります。通常、リーダーシップというと、リーダーがチームを統率する際に発揮する能力のことを指します。しかし、上で述べたリーダーシップは、そのチームに所属する全員が発揮すべきものです。そのチームが何をなすべきかを全メンバーが共有し、それぞれの役割を分担して遂行します。そして、それぞれのメンバーがチーム全体のことを考えて仕事のやり方を提案したり議論したりします。何か対応すべきことが発生しても「それは私の仕事ではない」とは考えず、「今、私の立場で何をするのがチームにとってベストか」を考えます。チーム全員がこの意味でのリーダーシップを発揮すれば、非常に高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。

 

★リーダーシップは話し方でもとても大切


この「リーダーシップ」は、話をする上で非常に重要です。冒頭の例のように、リーダーシップが感じられる話し方をすれば、周りの人はあなたのことを「いつもこのチームのことを考えて行動している」と大きな信頼を寄せてくれるはずです。相手に伝わる話し方を身につけたいという人は「滑舌を良くする」「論理的な話をする」などテクニック面を意識しがちです。しかし、話にはあなたの考えや気持ちがストレートに出てしまいます。その考えや気持ちが自分勝手なものだとそれらが言葉に表れて、相手にもすぐにわかってしまいます。そうなると、あなたが話をしても「どうせ自分勝手なことを言うんだよね、この人は」と、誰も聞いてくれなくなるでしょう。そういう意味でリーダーシップは伝わる話をする上で非常に大切なのです。

ところで、リーダーシップを持って話す、と言っても、すべてのことを「私がやります」と自分が背負い込むことではありません。どうすればその問題が解決するか、ということを考え、自身が実行すること、他の人にやってもらいたいことなどを具体的に話すことが重要なのです。従って、全てを自身が背負い込むことは必要ありませんが、逆に「こうすればいいんじゃない?」という表現では余計なお節介と受け取られてしまう可能性があります。「こうしましょう。どうですか?」というように、一緒にやりましょう、という提案型の表現で話すと、周りの人の受け取り方も格段に良いものになるでしょう。

 

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