結婚式のスピーチ例とアドバイス

結婚式のスピーチ例とアドバイス

結婚式

結婚式のスピーチに悩まれている方も多いのではないでしょうか。日本話し方センターでも指導をしていますが、ここではすぐに使えるアドバイスとスピーチ例を一部ご紹介しましょう。

結婚式スピーチに関するアドバイス

テーブルスピーチは、楽しい雰囲気を盛り上げるものとして結婚披露宴には欠かせないものです。それだけにやりがいもあります。スピーチは心の贈りものです。つかえつかえでもかまいません。誠意のあるスピーチを贈りましょう。

ただ、状況が状況だけに礼を欠いたものではいけません。次のようなルールを心得て、失礼のないようにしましょう。

お説教はやめる

人生訓話でも一つや二つは良いのですが、同じ話でも話し手によって話の効果はまったく違ってきます。人生経験豊富な年輩者が年の功でやんわり説く忠告はそれなりに心にしみ込んできます。しかし、若い人が急場しのぎに本屋でみつけたあいさつ式辞集から人生訓話などをやっても、苦笑を買うだけになります。

親のことを話すのはほどほどに

新郎・新婦の家柄がよかったり、親がその地方の実力者だったりすると、つい話の重心が親の方にいきがちです。新郎・新婦よりも親と親交が厚いという人のよくやる失敗で、これは聞いているほうはうんざりするものです。

父親の業績をたたえるにしても、本日のメインは新郎・新婦にあることを忘れないことです。

会社のPRは耳ざわり

愛社精神は結構ですが、披露宴も宣伝の場と心得ているのかと思われるようなスピーチをすると、そのあざとさを笑われることでしょう。「第二世ご誕生の折には我が社の自慢製品をお忘れなく・・・」、この程度のユーモラスさで抑えたいところです。よく主賓などが会社経営の苦心談や自慢話、あるいは選挙を意識したスピーチを長々とやって、祝辞を言いにきたのか自慢をしにきたのか、わからないことがあります。こんな失礼なスピーチをしてはいけません。

名言、ことわざは正しく使う

金言、名言の活用は効果を上げますが、その言葉を正しく知って使うことが大事です。「マゴにも衣装といいますが、この美しい花嫁姿にはおばあさまもお喜びでしょう。」これでは、馬方のように柄の悪い娘だが衣装でどうにか見られますね、といったのと同じことになってしまいます。「馬子」を「孫」と思い違いしているからです。

「情けは人のためにならず」も自己流の解釈で意味を逆転している人が少なくありません。正しくは、「人に親切をつくす、それは結局は自分のためにもなるのだ。」というのが本来の意味になります。諺、名言はきちんと調べてから使いましょう。

話は短く

基本は3分。媒酌人なら10分、主賓は3~5分、上司・先輩・友人は2~3分です。

また、最もすばらしいのは、サッと一分間で明るくまとめ上げられているスピーチです。短くて失礼ではなく、長くて失礼なのです。主題と話題を組合せた、ピリッと締まった一分間スピーチを研究するようにしましょう。話がダラダラする原因は、(1) 繰り返しがあること、(2) 簡潔なことばを選ばないこと。(3) エーとかアーとか、むだな言葉が多いことです。

忌み言葉を避ける

結婚披露宴では、忌み言葉としてスピーチなどで使うことを避けるべきものに、次のようなものがあります。

【不吉な言葉】
死ぬ 病む 滅ぶ 倒れる 衰える しまう 裂く 閉じる 弔う お釈迦 仏 葬式 負ける
【夫婦の別離、破縁を暗示する言葉】
別れる 切る(切れる) 失う 戻る 逃げる 出る(出す) 去る 飽きる 嫌う 終わる(終える) 帰る 放す 裂ける 割れる 捨てる 壊れる ほころびる ほどける 返す
【夫婦仲が疎遠になることを暗示する言葉】
消える 冷える 飽きる 泣く 退く あせる 薄くなる(薄い) とだえる 弱る つぶれる 断る 参る
【再縁を暗示する言葉】
またまた たびたび かえすがえす さいさい 重ね重ね 重々 ますます くれぐれも いろいろ 再び また(またも) なお(なおも) さらに 再度 繰り返し(繰り返す)

以上のような忌み言葉は、ほかの言葉にいいかえることになっています。しかし、忌み言葉の中には、日常よく使う言葉も多く含まれています。あまり神経質になって、こうした言葉を避けようとすると、スピーチが不自然なもののなってしまうこともあります。

年輩の人の中には、忌み言葉を気にする人もいますが、今日では、特別に気遣う必要がある披露宴以外は、それほど神経質にならなくてもよいでしょう。「出る」「嫌う」「帰る」などの言葉は、実際のスピーチでも多く使われます。言葉じりにこだわるよりも、聞き手に不快感や不吉な感情を与えないように注意し、気持ちを込めてスピーチすることが大切です。しかし、死や弔いを直接表すような言葉を使うことは、やはり避けるべきです。

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