日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年11月1日話す際は「目線」を意識しよう!



★オンライン会議で気をつけたいのは「目線」


オンライン会議をしていて気をつけるべきことが幾つかありますが、その中でも大事だなと思うことがあります。それは「目線」です。コロナ感染が拡大し、オンライン会議が普及し始めた頃に比べるとかなり目線を意識している人は多くなっているように感じます。しかし、まだまだ目線を意識していない人は多いようです。



先日、ある会社からシステムツールに関するプレゼンを受けました。しかし、その担当者は私たちに目線を合わさず、ずっと斜め横を向いて話をしたのです。多分ディスプレイがカメラの横に設置されていて、それを見ながら話をしていたのでしょう。彼からすると終始私たちの顔を見て話をしていたのでしょうが、私たちには彼が全く私たちに興味がないまま話しているようにしか感じられませんでした。とても無礼な感じがしました。私よりずっと歳が若いメンバーも「こんな失礼な会社には頼めないですよね。途中でミーティングを打ち切ろうかと思いましたよ」とかなり怒っていました。



★話す際には半分以上はカメラを見る


これは極端な例かも知れませんが、通常のオンライン会議でも同じようなことが言えます。
一般的に、発言者はディスプレイに映る参加者の顔を見ながら話します。しかし、パソコンのカメラはディスプレイの上に設置されていますから、他の参加者から見ると、発言者は少し下を見て話をしているように見えます。参加者は「ディスプレイを見て話しているな」とわかるので極端に無礼には感じないかも知れませんが、それでも話し手に対して余り良い印象は持てないでしょう。


しかし、あなたが発言する時にカメラをしっかりと見て話をすると説得力がグッと増します。特に、会議で参加者に強く訴えたい時や商談をする際などは目線が威力を発揮します。話す側からすると、ディスプレイに映る人の顔を見ずにカメラを見て話すのは違和感があるのですが、我慢して習慣化していただきたいと思います。そして、聞き手は発言者の顔を見ていますので、できれば穏やかな笑顔で話せばさらによいでしょう。
但し、話し手は資料を見たり、参加者の顔を見たりする時もありますので、ずっとカメラ目線で話すのは無理があります。また、参加者もずっとカメラ目線で話されると落ち着かない気持ちになるでしょう。なので、話す際には半分以上はカメラを見ることでよいと思います。その方がお互いに余裕のあるコミュニケーションが取れるでしょう。



★リアル会議でも目線は大切


ところで、目線はオンラインだけでなく直接人を前にして話す場合でもとても重要です。テレビで、ずっと原稿に目を落として発言している政治家を見ると、とても頼りない感じがしますし、到底自分の考えを述べているようには見えません。同じ話をするにしても、目線を上げて話をするのと下を向いて話をするのでは、聞き手の受け取り方には大きな差があります。大勢の人前で話す時も聞き手を見て話しましょう。その際、ワンフレーズをある人の顔を見て話し、次のフレーズは別の人の顔を見て話します。これを繰り返すことで、聞き手は「自分に向かって話しているな」と思えるので、話を聞こうという気になります。また、話し手も一人ひとりに向かって話をするので、その人に語りかけるような口調で落ち着いて話せるのであがり症対策にも効果的です。あがり症の人は大勢の人の目が恐いものですが、一人の人を見て話すことでこの恐怖心を和らげることができるのです。このようにオンラインと対面では目線の取り方に違いがありますが、聞き手が「自分の方を見ているな」と思えるように話すという点は同じです。
ぜひ話す際は目線を意識してください。



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