日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2019年10月27日自分の姿を見る



この土日、神保町ではブックフェスティバルが開催されました。

さすが、世界一の古本屋の街ですね。活字離れが進んでいるとは思えないくらい、とても多くの人で賑わっています。

本好きの私にはとてもワクワクする光景でした。

 

さて、そうした中でも、話し方教室の土曜講座は開催しています。

話し方教室のベーシックコースでは、2回目に受講生に自己紹介をしてもらい、その話している様子をビデオで撮影してその場で再生しています。

ご自身の話す姿を確認してもらい、今後の改善課題を自覚してもらうためです。

ほとんどの人が「あがり症を何とかしたい」という目的で受講されていますので、このビデオを見た後、半分以上の受講生は、「ショックを受けた」という感想を持たれます。

「え~をあんなに多く言っていたとは」

「全然笑顔じゃなかった、自分では微笑んでいるつもりだったのに」

「あんなに早口だとは思わなかった」

などなど。

殆どの人は、自分が人前で話す姿を見たことはありません。

なので、自分の想像との違いに驚かれるのです。

ご自身の声を録音して聞いたことがある方は多いと思います。

しかし、その自分の声、いやだ、聞きたくない、という人が大半ですよね。

それと同じで、ご自身のビデオを見ると、ほぼ全ての人が、いやだ、恥ずかしい、と仰います。

しかし、考えて見てください。

その自分が、いやだ、恥ずかしいと思っている姿を、あなた以外の人はいつも見ているのです。

話し方の改善には、ご自身のことをきちんと認識してもらうことが、とても大切です。

自分がどんな話し方をしているか知らないで、「こんなもので良いだろう」と思っている限り、改善しようという意識は芽生えません。

あがり症も治すことはできません。

なので、私たちはこの自己紹介ビデオを非常に重要だと思っています。

 

私は、2日間集中セミナーなどで、受講生にアドバイスをすることがあります。

その際、受講生の話す姿をスマートフォンで撮って見てもらうことがあります。

例えば、声の小さな人に「もっと大きな声で話してください」とお願いしても、なかなか出してもらえません。

「ご自身では怒鳴っている感じで話してください」とお伝えすると、大きな声で話してもらえます。

「でも先生、こんなに怒鳴ったら不自然ですよね。」

「いいえ、少しも。とても力強く説得力のある話になっていますよ。」

そして、事前に了解を得て撮影したスマートフォンのビデオを見てもらいます。

「本当ですね~。自分では激しく怒鳴っているつもりなのに、声は大きいけど不自然ではないですね。」

「はい。なので、その感覚で練習してみてくださいね。」

自分が他人にどう見えているのか、というのは、本当にわからないものです。

 

私は、ゴルフの練習をする時も、スマートフォンで撮影して自分のフォームを確認しています。

「ボールを打つ瞬間、クラブを握っている手が、構えたところに降りていないなぁ。これじゃ、ちゃんとあたらないなぁ。」

「スイングする途中で、頭がグラグラし過ぎてる。もっと動かさないようにしよう。」

こんな感じで練習を続けて、何とか、いつも100を切れるようになりたいなぁ、と思っています。

 

話し方でもゴルフでも、自分の感覚と実際の話し方や動作には、大きな差があります。

その差をきちんと自覚するためにも、自分の姿を見ることはとても有効です。

ぜひ試してみてください。
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