日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年11月10日日本人は時間にルーズ!?

先週、ファシリテーション研修の講師を務めました。

ファシリテーションとは、会議やミーティングを効率的かつ効果的に進めるために議論をコントロールしていくスキルです。

(ちなみに、私は会議開始前の準備の部分もファシリテーションに含めています)

コロナの影響で集合研修の集客が難しい中、定員に近い参加者がありました。

ありがたいことです。

研修終了後、参加されていたある会社の社長様から「この言葉が一番響きました!」とコメントいただきました。

それは、講義中に私がお伝えした「日本人は時間にルーズだと言われています」ということでした。



「えっ!? 日本人って時間を守ることで有名なんじゃないの?」と思われた方も多いと思います。

その通りです。

他の国の人々は日本人は時間に厳格だと思っているようですし、特に日本の鉄道は時刻表通りに来ることでとても有名ですね。

しかし、日本人が時間にルーズだと思われているのは、開始時間のことではありません。

そう、終了時間なのです。

典型的なものとして、仕事を終える時間がありますね。

少し前までは、労働基準法の規定を超えた残業やサービス残業は多くの会社でありました。

ファシリテーションに関することで言えば、会議の終了時間です。

午後4時までの会議が延びてしまい、終わってみると午後6時だった、などということはどなたも経験があると思います。

 

私は研修で、「会議の終了時間は絶対に守りましょう」とお話しています。

実際、私はアタックスグループで会議の司会などをやることがありますが、極めて特殊な場合を除いて、終了時間は絶対に守ります。

それこそが会議を効率的かつ効果的にするためにもっとも重要なことだからです。

それでは、会議を時間通りに終えるためには何をすればいいのでしょうか?

 

まず、会議のそれぞれの議題のゴールを確認することです。

議題のゴールには幾つかの種類があります。

・結論を出す
・ある程度の方向性を出す
・提案に対する出席者の反応を見る
・一定量のアイデアを出す
・皆が持っている情報を共有する など

これらのゴールを議題ごとに明確にイメージすることがとても大切です。

 

つぎに議題ごとにそのゴールまでに必要と思われる時間を設定します。

実際の会議では設定した時間より増減しますが、ある程度予想しておくとコントロールしやすくなります。

例えば、前の議題で10分オーバーしたらその後の議題を想定時間より10分早く終わらせよう、という目処を立てることができます。

 

そして、会議開始後は常に時間を見て、時間通りに終了させるように調整します。

例えば、終了時間まで残り30分で議題が3つ残っているとします。

その場合、「後30分で議題が3つ残っています。1つ目はメール会議、3つ目は次回に回して、残りの時間で2つ目をしっかり議論したいと思いますが宜しいですか?」

というように調整します。

もちろん、こうした調整をするためには、あらかじめ、残りの1つ目と3つ目は今やらなくてもいいな、という目処をつけておく必要があります。

 

私は上のような準備、調整を可能な限り行って会議を時間通りに終わらせるようにしています。

はじめは慣れないかも知れませんが、続けていくうちに徐々にコントロールできるようになってきます。

ぜひチャレンジしてみてください!
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