日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年11月6日サイゼリヤでバイトした一流シェフに感動しました!

面白い本を見つけました。



著者はイタリアンレストラン「ラッセ」を経営する村山太一という方です。

「ラッセ」は、2011年に開店してからずっとミシュランの1つ星を維持し続けています。

しかし、その内情は長時間労働が常態化しており、人間関係も常にギクシャクしていたそうです。

「このままではまずい」と強烈な危機感を持った著者が起こした行動が、なんとサイゼリヤでバイトをすることだったのです。

目的はサイゼリヤの優れた店舗オペレーションを学ぶことと、「人を幸せにする仕組み」を学ぶためでした。

生産性を上げるためには、スタッフに喜んで働いてもらわねばならない、と考えたのです。

自分の店を経営しながらですから、バイトはお店が休みの日に限られます。

しかし、そのバイトで学んだことを自分のお店に活かしたところ、劇的に経営が改善しました。

・スタッフ1人当たりの年間売上 850万円→1850万円(約2.2倍)

・経常利益率8%アップ

・1人あたり労働時間16時間→9時間半(約4割減)

・従業員数9人→4人(効率化により少人数で店を回せるようになった)

 

この話で、私が特に感動したのは、村山さんがサイゼリヤの経営を徹底的に学ぶために、素直に全てを吸収した点です。

ミシュランの星を開業以来9年間維持するのは大変な努力が必要ですし、その実績は世間の誰もが認める輝かしいものです。

普通であれば、サイセリヤでバイトすることなど思いつかないでしょうし、やったとしてもその努力と実績に裏打ちされたプライドが邪魔をして途中で辞めてしまうでしょう。

しかし、村山さんは高校生でもすぐにバイトができるようにムダな作業がないサイゼリヤのオペレーションに素直に驚き、高校生の「先輩」に怒られながらバイトを続けたのです。

村山さんはもともと開業前の修業時代から、徹底的に料理長のマネをすることでスキルを身につけていきました。

今回もサイゼリヤのマネをすることで自分のお店を改革していったのです。

 

ところで、この本では、社会人がバイトをして成長につなげるための3つの鉄則を紹介しています。

鉄則1:自分を消して歯車になれ

「俺だったら〜」などという余計な考えは挟まずに全てを受け入れる、ということです。

鉄則2:完全にマニュアルに従え

マニュアルと一体化するほど没入すれば雑念がなくなりどんどん楽しくなってきます。

鉄則3:たくさん失敗しろ

相手が学生でも怒られたら自分が下っ端なんだから謙虚に受け止める、ということです。

 

これは社会人のバイトに限らず、物事を学ぶ上でとても大切なことだと思います。

私たちは経験を重ねるにつれ、自分の価値観や信念を捨てられなくなり、新たなものを受け入れることができなくなってきます。

しかし、それでは成長が止まってしまう、自分を捨てて素直に受け入れることが大切だ、ということをこの本は教えてくれました。

 

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