日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年1月23日わかりやすい話は5W1H+α

昨日は話し方教室ベーシックコース10月水曜教室の12回目でした。

12回目は最後の回で、受講生にベーシックコースで学んで得たことを、3分間のスピーチにまとめて発表してもらいます。



私はこの成果発表スピーチが、とても大切だと思っています。

話し方教室で何を学んだか、それはどういうことから実感できたことなのか、などを言葉にすることがとても大切なのです。

もし言葉にしなければ、何を学んだのかバグ然としたまま講座を終えることになるでしょう。

しかし、何を学んだかを言葉にまとめて、他の受講生の前でスピーチすれば、受講生ご本人が成果をしっかりと自覚できます。

多くの受講生の皆さんは、この成果発表スピーチに備えて、しっかりと原稿を推敲し、練習を重ねて当日を迎えられます。

従って、毎回、とても聞き応えのある、いい話を聞かせていただくことができます。

なので、私はこの成果発表スピーチを毎回、とても楽しみにしています。

 

昨日は12名の受講生の方がスピーチをされました。

聞き終えた後の、私の全体的な印象は「楽しかった」ということでした。

なぜ楽しいと思えたのか。

それは、皆さんの話が全員、とても具体的だったからです。

 

私たちの話し方教室では、聞き手の頭の中でイメージができる話がよい話であり、

そのためには具体的に話す、ということがとても大切だ、とお伝えしています。

具体的であるためには、5W1Hの必要な要素がきちんと含まれていることが重要です。

昨日スピーチをされた皆さんは、それらをきちんと含めて話をされました。

抽象的な部分が多かったり、ストーリーの一部が飛んでいたり、5W1Hの中の大切なものが抜けていると、

聞き手は話を具体化したり、飛んでいる部分を推測で埋めたりするので、聞いていて疲れてしまいます。

しかし、具体的な話はそうしたストレスがないので、楽しく聞けます。

私が昨日のスピーチが「楽しかった」と思えた、1つの要素がこの「話が具体的だった」ということです。

 

もう1つ、楽しいと感じた要素があります。

それは、話の中に、話し手の意見、気持ちがきちんと入っていたことです。

気持ちや意見がない話は単なる報告になってしまいます。

これはどんな場合でも、聞き手にとって余り面白いものではありません。

少しオーバーでもいいので、気持ちや意見を入れることで話がグッと引き立ちます。

また、話しているご本人も、自分の話に励まされるという面もあります。

昨日のスピーチでは、皆さん、

「朝のスピーチで、言葉が勝手に出る感覚があって、とても驚いた。練習した甲斐がありました!」

といったような、この教室で学んだことに対する気持ちや考えの変化を力強く話されました。

ベーシックコースを修了された皆さんが、これからも具体的でご自身の気持ちがきちんと伝わる話をされることを心から願っています。
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