日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2020年3月21日ほめことばを使おう

本日も話し方教室ベーシックコースが開催されました。



 

今日は全12回のうち、9回目と10回目の講義です。

受講されている皆さんは、初めの頃から比べると、人前でもあがりを抑えて、格段に落ち着いて話をされるようになってきました。

今日を終えると残りはあと1日です。

ぜひ講座を修了される時には、ご自身でも納得できる成果を実感していただけるよう、最後まで努力していただきたいと思っています。

 

さて、9回目の講義内容は、ほめことばを使おう、というテーマです。

日本話し方センターの講義内容は大きく二つに分かれます。

一つは、人前でのスピーチも含めて、話すテクニックをお伝えする講義です。

もう一つは、人間関係をよくする考え方、コミュニケーションの取り方に関する講義です。

相手に嫌われるような話をしていては、人間関係がよくならないので話を聞いてもらえません。

逆に、人間関係がよければ、多少伝わらない話でも聞いてもらえます。

ほめことばを使おう、という講義は二つ目の人間関係をよくするコミュニケーションの取り方に関する講義です。

私自身、この講義はとても大切だと思っていますし、実際にこの話を聞いて、とてもためになった経験があります。

 

私は、前職の銀行員時代から数えて約30年ほど、管理職といて、多いときには60人くらいの人をまとめながら働いてきました。

しかし、4~5年ほど前から、特に若い人たちと距離を感じるようになっていました。

彼ら彼女らから話しかけてきたり、相談をされたり、といったことが少なくなってきたように思いました。

年齢差が開いてきたからかも知れませんが、この距離感、何とかしたいなぁ、と思っていました。

 

そうした時に、話し方教室で、このほめことばの講義を聞いたのです。

そうか、彼ら彼女らをほめれば、お互いの関係がよくなるのではないか。

そう思ったのです。

 

実は、私はそれまで人をほめることがとても苦手でした。

「A君は仕事ができるね~」などとほめると、

「あっ、じゃあ、自分は今のままでいいんだ」と思われてしまう、

まだまだ伸びしろがあるのに、そこで成長が止まってしまうのではないか。

そうした勘違いをされるのが嫌で、ほめられなかったのです。

 

しかし、講義で、「真実のことをタイミングよくほめる」という話を聞いて、ほめ方がわかったのです。

その人が具体的にしたこと、言ったことをその場でほめれば勘違いはされない、と気付いたのです。

それから私は、具体的な行為や発言で、いいなぁ、と思ったことををすぐに言葉に出してほめるようにしました。

その結果、何となく彼ら彼女らから声を掛けてくれる回数が増え、距離が縮まった手応えがありました。

今でも、あっ、いいな、と思うことがあると、その場でその気持ちを言葉にすることを心がけています。

 

もっとも、現在は人によっては、ほめることは上から目線の行為だ、ととらえることがあるかも知れません。

なので、ほめことばに、「ありがとうございます」などの感謝のことばや、

「感動しました」「素晴らしいと思いました」などの自分の感想を添えると、より気持ちが伝わりやすくなるでしょう。

 

心に思ったことをその場で伝えると、伝える人も聞いている人もお互いに笑顔になります。

笑顔でコミュニケーションが取れることも、ほめことばの大きな効果です。

ぜひ、人がしたこと、言ったことを具体的にその場でほめてみてください。

きっとよい変化があると思います。
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