成果発表

日本話し方センターのセミナー最後には、受講の成果を発表するカリキュラムがあります。その際の受講の成果発表文の要約をご覧いただけます。

話すことへの自信や、話の組み立て方の向上を実感された受講生が沢山いらっしゃいます。

ベーシックコース 成果発表

人間関係を壊すのは無視することだ

私は、職場に苦手な後輩がいます。
以前、その人に仕事のことで質問されました。
ところが分からなかったのでつい
「インターネットに載っているかもよ?」
と答えてしまいました。後輩はムッとした顔をしていました。
それ以来仕事の質問は一切されなくなってしまったのです。
私もその人には、仕事の依頼をしなくなりました。

しかし、お昼休みなどに
「大田さん、猫カフェって知っていますか?」
などと、仕事に関係ないことは話かけてきます。
私は知っていても、話したくないので
「聞いたことないですね…」と自分で壁を作っていました。

そんな時、教室で「人間関係を壊すのは無視することだ」と習いました。
コミュニケーション能力が低いのに、さらに低くなるのではないか、
という危機感を感じました。

それからは、後輩との休み時間を、楽しい時間になるように心がけました。
「大田さん、どんな野菜を買いますか?」
「人参と玉ねぎはいつも在庫があるけど、今の時期ならキュウリが多いかな」
「えっ、キュウリですか?キュウリは野菜の中で一番栄養がないんですよ」
「キュウリは栄養はないけどダイエットにいいんだよ。
食べ過ぎ防止になるし、利尿作用があってむくみを取ってくれるんだから」
「へーえ、キュウリにもいいところがあるんんですね」
頑張って、心の壁を取り除くと、なんとか会話が続くようになりました。

それからしばらくして、久しぶりに仕事の質問をしてきました。
「すみません。これってどうやるんですか?」
教えてあげると素直に「ありがとうございます」と言ってくれました。

苦手意識があると、コミュニケーションをとることを避けてしまいます。
意識して会話を続けていくうちに、相手とのちょうど良い距離感も
分かってきます。
すると苦手意識も自然と消えていました。

これからは、良い人間関係が築けるように、日常生活が練習の場だと思って、
コミュニケーション能力を高める努力をしていきます。

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