日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2024年11月23日説得力のある話し方にするためにとても重要なこととは?


1.『間』を取って話す


「もっと説得力のある話し方を身につけたい」


私たちの話し方教室には、そういう思いで参加されている方が大勢います。


説得力のある話にするポイントはたくさんあります。


しかし、その中で私が特に大切だと思っているものがあります。


それは『間』です。


話の『間』とは、話す人がわざと作った沈黙のことです。


話に詰まったり、話す事を忘れてしまったりして黙ってしまうことがありますが、このような沈黙は『間』とは言いません。


この『間』を活用することで、あなたの話を格段に説得力あるものにすることができます。


『間』を取った話し方とは、句点(『。』)が来たら、すぐに話さずにしばらく黙る話し方です。


では、この『間』にはどういう効果があるのでしょうか。



2.落ち着いて話せる


『間』の効果の1つ目は、落ち着いて話せることです。


『間』を取らずに続けて話をすると、一文を話した後、すぐに次の話をせねばならないという焦りが生じてしまいます。


すると、話すスピードが早くなり、つっかえたり「え~、あの~」という言葉ぐせが増えたりしてしまいます。


また、焦りが続くと話が支離滅裂になってしまう可能性もあります。


一文を話し終えたところで、わざとしばらく黙る(『間』を入れる)ことで、自分を落ち着かせることができます。


また、『間』がちょっとした休憩時間にもなるので、体も気持ちも落ち着けます。


その結果、自分のペースで話すことができます。


 

3.わかりやすい話し方になる


2つ目は、わかりやすい話ができることです。


人は、『話を聞くこと』と『聞いた話を理解すること』が同時にはできません。


例えば、社長が朝礼で


「昨日、大型案件の受注が決まりました!」


と言えば、聞き手は


「やった!これで今期の業績は安心、ボーナスも期待できるな」


などと考えるでしょう。


このように聞き手は話を聞いたら、それについて考えたり感じたりしているのです。


従って、話し手は聞き手が『話を聞く時間』と『聞いた話を理解する時間』を別々に持てるように話さねばなりません。


そのために『間』が必要なのです。


話に『間』がないと、聞き手が今聞いた話について考えたり感じたりする余裕がありません。


せっかくの話が十分に理解されないまま終わってしまいます。


これはとても勿体ないことです。


話に『間』を入れることで、聞き手は聞いた話を理解する時間を持つことができます。


話は一方的に話しているようでも、聞き手が考えたり感じたりすることで、双方向にすることができるのです。


この点でも『間』は非常に大切です。



4.聞き手を惹きつけられる


そして3つ目は、話にインパクトを持たせて聞き手を惹きつけられることです。


例えば、日常会話で、


「私、雨男でね~。去年の冬、山口に旅行に行った時も、雨よ降るな、と祈ったんです。
そしたら雨は降らずに済みました!」


と言った後、しばらく黙ります(『間』を取ります)。


すると、聞き手はその『間』のあいだに「ああ、晴れだったんだな」と考えます。


その後に


「雪だったんです」


と言えば、意外さが強調されて会話はグッと面白いものになります。


これを『間』を取らずに、すぐに


「そしたら雪だったんです」


と言ってしまうと、聞き手が「ああ、晴れだったんだな」と考える時間がないので、意外に思うこともないでしょう。


もったいない話し方になってしまいます。


このように、話に『間』を入れることには様々なメリットがあります。


しかし、多くの人は『間』を取ることで生まれる沈黙の時間が怖いので、なかなかわざと黙ろうとはしません。


ぜひ少し勇気を出して、話に『間』を入れることを意識してみてください!



5.話し方に磨きをかけましょう!


日本話し方センターのベーシックコースでは、『間』の取り方も含めた、効果的な話の仕方、相手に伝わる話の組み立て方、相手に話を聞いてもらえる立ち居振る舞いなど、コミュニケーション全般について幅広くご指導しています。


ここでの学びや気づきは、日常のあらゆる場面で活用できるものです。


その効果は多くの受講生が実感されています。


ぜひ受講者の声をご確認ください。


そして、ぜひご受講ください!

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