日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2024年9月24日話し方の改善点を具体的に把握する


1.多くの人は話し方の改善に目を向けない


私たちの生活や人生には、必ずいつも問題があります。

その問題は、重要性と緊急性という要素で分けた場合、次の4つに分類できます。

  • ① 重要かつ緊急なもの

  • ② 重要だが緊急ではないもの

  • ③ 重要ではないが緊急なもの

  • ④ 重要でも緊急でもないもの


この中で、私たちは常に、①の重要かつ緊急なものに意識を向けます。

仕事やプライベートで気になっているものや、他の人からの依頼などを優先的に対応しようとします。

しかし、そうした①に属するものを、より短時間でかつ効果的に行うためには、より高いスキルを身につける必要があります。

そうしたスキルを身につける時間は、②の「重要だが緊急ではないもの」に分類されます。

従って、私たちは、スキルや知識を身につけるために、②にも相応の時間を割く必要があるのです。

そして、そうしたスキルの一つに話し方があります。

 

「さっきのスピーチ、失敗したなぁ。もっと説得力のある話し方をしないといけないなぁ」

「お客様への説明がうまくできなくて、上司に補足してもらった。恥ずかしかったなぁ」

①に属する仕事をしながら、こんな思いをする人は多いと思います。

しかし、たいていの人は、このような経験をしても、時とともにその悔しい思いが薄れてしまい、②に属する「話し方の改善」はしようとしません。

これはとても勿体ないことです。

①に属する仕事で成果を上げるために、ぜひ②に属する話方スキルの向上にも時間を割いていただきたいと思います。


2.話し方の問題点を把握する


ところで、話し方の改善に②に属する時間を取るとしても、その前に考えていただきたいことがあります。

それは、具体的に何を改善したいか、です。

 

「上司から『Aさん、話し方教室に通って話し方の勉強をしてきたらどうかな』って言われたんです。

来月に役員の前でプレゼンする機会があるのですが、上司がこのままではまずい、と思ったようなんですよね」

先日、ベーシックコースの無料体験教室に参加されたAさんがこのような話をしてくれました。

「なるほど。それは真剣に考えないといけませんね。

ところで、上司の方はAさんの話し方のどの点を直すべきだと仰っているのですか?」

と私が質問しました。

すると、Aさんからは

「ああ、それは聞いていません。

上司に言われて、とにかく何とかしなくちゃ、と思いましたので」

という答えが返ってきました。

私は日常的に、無料体験教室に参加された方にご説明をしたりお話を伺ったりしています。

その際に「話し方のどういう点を改善されたいと思われていますか?」と聞いていますが、上のAさんのように、

「ん~・・・まぁ、自分では分からないんですけど『話し方を直した方がいいよ』と言われることがあるんです」

といったお話をされる人が少なくありません。

つまり、他の人から「改善した方がいいよ」と言われても、具体的にどこを改善すべきなのか、確認されていないのです。

これはとても勿体ないことです。


3.話し方の何を改善すべきか把握する


一般に、問題を解決・改善するためには、次の手順を踏む必要があります。

・問題の具体的な事象や問題箇所を特定する

・問題が発生している原因を突き止める

・原因を解消する対策を打つ

話し方に置き換えると、改善したい点は何かをまず把握することが出発点です。

しかし、「あなたの話はよくわからない」と言われただけでは、改善した方がよいことは理解できても、具体的にどこに問題があるのかわかりません。

  • 滑舌が悪い・・・発生が不明瞭で言っていることがきちんと聞き取れない

  • 話があちこちに飛ぶ・・・思いつきで次々に話すので何が言いたいのかわからない

  • 言葉が足りない・・・抽象的な話ばかりで具体的にイメージできない


従って、まず、具体的に話し方のどこに問題があるのかを認識することから話し方の改善はスタートします。

 

4.改善のスタートは『自己認識』


ベーシックコース2日間集中コースでは、最初に自己紹介をしてもらいます。

そして、その様子をビデオで撮影し、その場で再生して本人に見てもらっています。

今まで自分の話す姿をきちんと見たことがないため、ほとんどの人がショックを受けます。

「こんなに『え~、あの~』と言っていると思わなかった」

「始終体が揺れて落ち着きがないように見える」

「声が小さいとよく言われるけど、本当に小さいことがよくわかった」などなど。

話し方のトレーニングを始めるに当たって、自分の姿を客観的に見ることはとても効果的です。

それによって、自分の課題や改善すべき点が具体的に認識できるからです。

課題に取り組む前に、何を改善すべきかを具体的に把握することはとても大切なことなのです。


5.アドバイスを受けたら具体的に確認しよう


考えてみると、Aさんのように上司から「話し方教室に通ってみたらどう?」などと言ってもらえるのはありがたいことです。

上司はAさんの成長を期待して、あえて耳の痛いことを言ってくれているのですから。

せっかくその様に言ってもらえたのなら、

「ありがとうございます! ぜひ改善したいと思います。

自分でも気付いている点がありますが、具体的にどういう点を直すべきだと思いますか?」

と、一歩踏み込んで確認すればより効果的に改善できるでしょう。

こういう質問をすることは、少し勇気の要ることかも知れません。

しかし、話し方はご自身で改善行動を起こさないと変えることはできません。

その改善行動の第一歩と考えて、踏み込んでいただきたいと思います。

 

6.具体的な改善点を見つけてご指導します!


日本話し方センターで学んでいただければ、個々の受講生の話し方のどこをどのように改善すればいいのか、講師はすぐに判断できます。

そして、具体的な改善方法をアドバイスできます。

更に、普段の職場や家庭での話し方にどういう改善すべき点があるのかが把握できれば、講師はより具体的に改善箇所が把握でき、更に適切なご指導をすることができます。

弊センターで学んでいただいた成果は多くの受講生に実感いただいています。

ぜひ受講者の声をご確認の上、受講をご検討ください!
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