2024年9月6日相手に伝わる話し方のポイントとは?
1.なぜ話が理解されないのか
「上司と話をする度に『もっと分かりやすく話して欲しい』と言われる」
「会議で発言していて、自分でも説得力がないと感じることがよくある」
あなたは、相手に言いたいことが伝わらなくてもどかしい思いをしたことはありませんか?
また、自分では一生懸命に話しているつもりでも、話せば話すほど相手には「分からない」と言われてしまうという経験はありませんか?
あるならば、なぜそういうことになってしまったんでしょうか?
相手に理解されない話には、次の2つの特徴があります。
1つ目は、時系列に出来事を話すことです。
例えば、取引先を訪問した結果を上司に報告する時、取引先での出来事を時系列で話す人がいます。
しかし、そうした話は、必要なことも不要なことも混在して話すので、上司には冗長に感じられます。
長い話は相手に理解されにくいのです。
2つ目は、同じことを繰り返し話すことです。
ある話をして相手の反応が今一つだった場合、話し手は焦ってしまい、同じことを少し違う言い方で再び話します。
それでも理解させていないと思うと、また違う言い方で話します。
その結果、理解されない話を何度か繰り返すので、やはり話は長くなります。
では、どうすれば伝わる話になるのでしょうか。
そのポイントを、2つお話します。
2.相手が知りたいことを真っ先に言う
1つ目は、相手が知りたいことを真っ先に言うことです。
私が以前、健康診断を受けた際、担当のお医者様は、
「結論から言えばパーフェクトです」
と言ってくださいました。
私が知りたい結果をまず教えてくれたのです。
お医者様の中には、
「悪玉コレステロールの数値が少しよくないですが、まぁ許容範囲内でしょう。
血圧は問題ないですね・・・。その他も特に引っかかるところはないようです。
まぁ、全体的に問題はないのではないでしょうか」
というように、数値の解説などを先に言い、私が聞きたい結論は最後に言う人が少なくありません。
こういう話し方では、聞き手はかなりじれてしまいます。
日本話し方センターでは、まず言いたいことを短い言葉にして最初に言いましょう、と伝えています。
私の健康診断の担当医は、結論を真っ先に話してくれるので、私は安心してお話を聞くことができたのです。
3.はっきりと言い切る
2つ目は、曖昧な言い方はせずにはっきりと言い切ることです。
上に述べた、健康診断の結果を伝えてもらった例で話を進めます。
例えば、診断の結果をお医者様から伝えてもらう際、
「まぁ、問題ないと思いますよ」
「今のところ問題はないんじゃないでしょうか」
と言われたなら私は、
「何か気になることがあるのかな・・・」
と疑心暗鬼になってしまいます。
しかし、私を担当されたお医者様は、
「パーフェクト、100点満点です」
と言い切ってくれました。
この話し方に、私はとても安心したし、勇気づけられました。
私たちは意見や考えを言う場合、「言い切る」ことがとかく苦手です。
言っていることに間違いがあるかも知れない、と思って少し言葉尻を濁してしまう。
また、「これ以外にない」という自信が今一つ持てないので「~と思います」という言葉をつけてしまう。
何れにしても、言い切るのが恐い、という感覚があるのは間違いありません。
しかし、相手の信頼を得よう、納得してもらおう、と思うなら、思い切って「言い切る」ことはとても大切です。
私たちの話し方教室では受講生に、スピーチの最後を言い切りましょう、と伝えています。
「私はこれからも常に相手のことを考えていきたいと思います」
ではなく
「私はこれからも常に相手のことを考えていきます」
と言った方が、意思の強さをストレートに感じることができます。
また、
「私は今後は人の悪口は言わないようにしたいと思います。」
という言い方だと、聞き手は
「結局また言い始めるんじゃないかなぁ」
と思い、半信半疑な気持ちになってしまうでしょう。
これを、
「私は今後、決して人の悪口は言いません」
と言えば、聞き手は
「おっ、言い切ったな。本当にそう思っているんだな」
と思ってくれるはずです。
言った本人も、自分の言い切った表現に背中を押されて、
「よし。悪口は絶対言わないぞ」
と思いを新たにできるでしょう。
話がよくわからない、と言われる人は
『相手が知りたいことを真っ先に言う』
『はっきりと言い切る』
の2つを強く意識して話をするようにしてみてください。
きっと今までと違う反応が返ってくるはずです。
4.話し方を学びましょう!
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中コースでは、言い切ることをはじめとして、相手に伝わる効果的な話し方を受講生一人ひとりに相応しい形でご指導しています。
その効果は多くの受講生に実感いただいています。
ぜひ「受講者の声」をご確認ください。
そして、ぜひご受講ください!