2024年10月15日気持ちを素直に表す話し方をしよう
1.話し方の名人Mさんが多用していたこと
話し方を上達させるために効果的なこと、それは、「ああ、この人の話し方、いいなぁ」と思った人の話し方を真似ることです。
私にも過去に話し方を真似た人がいます。
それは経営コンサルタントのMさんです。

Mさんとは、10年ほど前に初めて会いました。
日本話し方センターが所属するアタックスグループが開催した問題解決セミナーの講師をMさんが務められたのです。
当時、Mさんは一流のコンサルティングファームに所属していました。
一流のファームに所属している人は、専門用語やカタカナ言葉などを使った難しい話をしがちです。
しかし、Mさんはそういう言葉はほとんど使わず、とてもわかりやすい講義をしてくれました。
そして、私が最も感銘を受けたことは、Mさんが決して相手を否定しなかったことです。
セミナーでは、Mさんが参加者に質問をしながら進めました。
問題解決はロジカルシンキングをかなり使うので、参加者にはなかなか答えられない難しい質問もありました。
しかしMさんは、参加者がどんなに的外れな答えを言っても、
「なるほど~、そういう考え方ってありますよね」
「そうですよね。ついそう考えがちですよね!」
など、肯定的な言葉で参加者の答えを受けとめたのです。
私は、Mさんの相手を肯定的に受けとめる姿勢に非常に感動しました。
私よりも20歳年下ではありましたが、私はそれ以来、Mさんのコミュニケーションの取り方を真似するようにしました。

ところで、Mさんのコミュニケーションの取り方の特徴の一つが、感嘆詞を多用することでした。
「ああ~、いいですね~」
「おお! それ、すごいですね!」
「う~ん、そうですよね~」 など。
この感嘆詞を前につけて肯定的な話をすることで、参加者は安心して答えることができました。
私はその時、初めて感嘆詞の威力に気付いたのです。
2.感情を端的に表せる
話の最初に感嘆詞を言うことによって、少し大げさにではありますが、自分の気持ちをストレートに表すことができます。
同時に、その気持ちが相手にストレートに伝わる話し方でもあります。
このことに気付いてから、私は機会を捉えて感嘆詞を使うようにしました。
しかし、最初はなかなか使うことはできませんでした。
気持ちをオーバーに表現する感じがして、抵抗感があったからです。
しかし、次第に慣れてきて、今では自然に使えるようになっています。
ところで、最近、感嘆詞の別の効果を実感したことがありました。
私は以前、昼食時によく行っていたお店がありましたが、在宅勤務が増えたこともあり、その店にしばらく行っていませんでした。
先日、その店に久しぶりに行ったところ、店員さんが私の顔をみるなり
「あっ、いらっしゃいませ!」
と言ってくれたのです。
「あっ、」という感嘆詞を話の前につけただけで、私は
「ああ、この店員さんは私のことを覚えていてくれたんだなぁ。歓迎してくれているんだなぁ」
という気持ちになりました。
感嘆詞はとても短い言葉ですが、それだけで気持ちを端的に表すことができます。
私は、この時、改めて感嘆詞を有効に活用すべきだな、と思いました。

3.話に気持ちを乗せる
「話が苦手」「話が思うように伝わらない」という人の多くは、話し方が一本調子になりがちです。
話は、相手に自分の考えに共感してもらったり、自分の思うとおりに動いてもらうために行うものです。
そのためには、相手の感情を動かす必要があります。
しかし、一本調子の話し方では、日常会話でもビジネス会話でも相手の気持ちを動かすことは難しいです。
人の気持ちを動かすためには、話に気持ちを乗せることがとても大切なのです。
その感情の表し方として、「あ~」「うんうん」「え~!」などの感嘆詞はとても有効だと思っています。
但し、この感嘆詞も相手に対して否定的な気持ちを表す時に使うと逆効果になります。
A「私、パクチーが苦手なの」
B「え~っ、美味しいのに~」
このBさんのように感嘆詞を使うと、相手をより強く否定することになります。
こういう場合には感嘆詞は使わない方が無難です。
また、そもそも相手を否定するのではなく、
「私は美味しいと思うけど、嫌いな人もいるよね~」
と肯定的に話をすると、人間関係を良好に保つことができます。
4.★無料体験教室にご参加ください!
日本話し方センターのベーシックコースでは、話し方をテクニック面で丁寧にご指導しています。
感嘆詞もその中で効果的に使えるよう、アドバイスしています。
また、話し方のテクニックと同様に、人間関係をよくする話し方、心の持ち方も力を入れてご指導しています。
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