日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

2024年11月14日楽しく雑談をする4つのポイント


1.雑談が苦手なSさん


 

ベーシックコースを受講しているSさんは、


「私は雑談が苦手なんです。職場でみんなが雑談している時、話すことがなくていつもドキドキしてしまうんです」


と仰います。


Sさんのように、雑談が苦手で緊張してしまう、というベーシックコースの受講生は大勢います。


話に苦手意識がある人は、色々な話す場面で緊張します。


「私は1対1なら緊張しないけど、3人以上だと緊張してしまいます」


という人もいれば、


「10人以内のグループなら大丈夫だけど、それ以上の人がいるとあがってしまう」


という人もいます。


緊張する理由はそれぞれ違いますが、Sさんのように数人で雑談する時に緊張する、という人には、特徴的な原因があります。


それは、「何を話せばいいのかわからない」と考えていることです。


つまり、雑談では自分が話をしないといけない、という思い込みが話せない原因なのです。


実は、雑談は『相手に話をしてもらうこと』がポイントなのです。


日常会話の目的は、相手との人間関係をよくすることです。


その目的のためには、自分が話すよりも相手に話をしてもらう方がよいのです。




ところで、相手に話してもらうには、幾つかのポイントがあります。

今回はその中から4つ紹介します。

 

2.知識や情報を集める


1つ目は、幅広く知識や情報を集めることです。


相手に話してもらったとしても、その話に

「へ~」「そうなんですね」といった返事ばかりしていては、相手は「この人、私の話に興味がないんだな」と思って話さなくなるでしょう。

例えば、プロ野球観戦が好きな人に


「ああ、そういう所に野球の魅力を感じているんですね。今年日本シリーズで優勝したDeNAにもそうした魅力を感じますか?」


と、それなりに話題を提供しながら返事をすると、相手も話しやすくなります。


新聞やニュースで報道されていることを少し見ておくだけで、会話が弾む質問ができる可能性が広がります。


 

3.質問する


2つ目は、会話を質問で進めることです。


先に述べたように、人は一般的に他人の話を聞くより自分の話をする方が好きです。


あなたが相手の話をうなづきながら聞けば、


「この人は私の話を楽しそうに聞いてくれる。いい人だなぁ」


と好感を持ってくれるでしょう。


相手に話をしてもらうために大切なことは、こちらから質問しながら会話を進めることです。


質問をすることで、相手の話を促すことができます。


そして、質問をするためにも、1つ目で述べた知識や情報を幅広く集めておくことが役に立ちます。

例えば、相手に質問をするにしても、

「へ~、野球観戦が好きなんですね。どんなところが面白いんですか?」

と言うよりも、

「今年はドジャーズの山本投手が大活躍でしたけど、〇〇さんはどんな選手を応援してたんですか?」

と、少し知識を披露しながら質問した方が良いです。

相手は、「この人、野球に興味があるんだな」と思って、安心して話をしてくれるからです。

このように、雑談では質問しながら進めることを意識してください。


4.話しやすい質問をする


3つ目は、相手が話しやすい質問をすることです。


A「青森に行かれたんですか!どんな感じでしたか?」
B「そうですね・・・まぁ、楽しかったですよ」


A「タイ料理が好きなんですね!どうしてタイ料理が好きなんですか?」
B「はぁ・・・まぁ、辛いものが好きですからね」


これらは何れもAさんの質問が漠然としているので、Bさんは仕方なく答えています。これでは会話ははずみません。


A「青森に行かれたんですね!」
B「そうなんです。景色がとてもきれいでした」
A「そうなんですか。心に残っているのはどんな景色ですか?」
B「奥入瀬渓流の景色がとてもきれいで感動しました!」
A「奥入瀬ですか~、いいところですよね!この季節だと緑が鮮やかでさぞかしきれいだったんでしょうね~」
B「ええ、その景色を見ながら入った温泉がまた良かったんです」


このように、相手が話やすい問い掛けをしていくと会話もはずみます。


最初は難しいかも知れませんが、意識することで上手くなっていきます。


 

5.楽しそうに聞く


そして4つ目は、相手の話を楽しそうに聞くことです。


質問することに一所懸命になってしまうと、相手が話し終わらないうちに質問したり、話したこととつながらない質問をしたりします。


そうすると、相手は「私の話を聴いているのかな? 面白くないのかな?」と話す気持ちが冷めてしまいます。


話を聞く時は、相手の顔を見て、うなずいたりあいづちを打ったりしながら、笑顔で聞きましょう。


多少質問が的外れでも、楽しそうに聞くことで相手は会話を続けてくれます。




6.話し方を学びませんか?


今回紹介した雑談を楽しくする4つのポイントは、何れも日本話し方センターのベーシックコースでお伝えしていることです。


冒頭に述べたSさんは、このやり方を職場で実践して、雑談への苦手意識がなくなったそうです。


このように、ベーシックコースでは、単なる話の仕方だけでなく、コミュニケーションの取り方全般について講義と実習を通じてご指導しています。


話すことに対する苦手意識を徐々になくしていただき、人前での話や日常会話をスムーズにしていただけるようになります。


その効果は多くの受講生が体感しています。


無料体験教室でその実際をお確かめのうえ、ぜひご受講ください!

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