2023年11月7日オンライン会議では双方コミュニケーションを意識しよう!
★オンライン会議は話しにくい
私は、アタックスグループのセミナーで、会議を効果的にするファシリテーション研修の講師を務めています。
そのセミナーの参加者に、毎回、対面の会議とオンライン会議のどちらが多いか尋ねています。
以前はオンライン会議が多い、という人が大半でしたが、最近は対面の会議の方が多い、という人が増えてきました。
とは言え、オンライン会議はこれからも一定の割合で開催されていくでしょう。
ところで、セミナー参加者には、オンライン会議では発言しにくい、という印象を持っている人が多いです。
確かに、オンライン会議では対面会議ほど緊張はしないものの、何とも話しにくいというもどかしさを感じてしまいます。
皆さんも、オンライン会議では発言がし難いと感じているのではないでしょうか。

★オンラインの最大の問題は『一方通行』
私は、オンラインで話しにくいと感じる最大の原因は、その一方向性にあると思っています。
会話の基本は、どんな場合でも『双方向』です。
自分から少し話をしたら、相手が話せるタイミングを作ります。
相手の話をしばらく聞いたら、また自分がしばらく話します。
例えば、上司が部下に仕事上の指導をしているとします。
「さっき君が作成した資料には、3つ改善して欲しい点があるんだ」
と前置きして、1つ目の改善点を2分程度で話します。
「ここまでいいかな。腑に落ちないことなどないかな」
2分程度の話が相手に伝わったか、相手が理解できていないところがないか確認します。
部下が理解してるようなら、2つ目の改善点について、やはり2分程度で話します。
このように、どんな場合でも会話は双方向で進めるべきです。
しかし、オンライン会議では、この双方向でのコミュニケーションが機能しないことがよくあります。
発言する間合いを取るのが難しいし、参加者の反応が対面よりもわかりにくいからです。
裏を返せばね、発言のタイミングや参加者の反応がつかめれば、従来よりも会議を活性化できるはずです。
そのために、主に3つのことに留意いただきたいと思います。
★発言時間を短くする
まず1つ目は、発言時間を短くすることです。
オンラインでは対面よりも人が集中できる時間は短くなります。
聞いている人は話している人と同じ空間にいないので、まるでテレビを見ているような感覚で話を聞いています。
だから話が長いとすぐに飽きてしまい、途中で耳に入らなくなります。
従って、話し手は聞き手が集中力を切らさない程度に短く話す必要があるのです。
できれば、1回の発言は3分以内に納めるとよいでしょう。

★人の発言を促す
2つ目は、できるだけ人に発言を促すことです。
例えば、自分の意見を述べた後に「~と私は考えますが、進藤さんはこの点についてどう思いますか?」などと意見を求めてみるのです。
また、「今の件について遠井さんの意見も聞きたいな、どう思う?」とまだ意見を言っていない人に発言を促してみるのです。
会議では放っておくと全く発言しない人がいます。
また、自分の言いたいことだけを言ったら後は黙ってしまう人もいます。
そういう人たちにも敢えて発言してもらうように促すことで、オンライン会議を活性化することができます。
★うなずく、あいづちを打つ
そして3つ目は、意識してうなずきやあいづちを意することです。
オンライン会議ではカメラもマイクもオフにしていることが多いようですが、可能であれば両方ともオンにすることをお勧めします。
少なくともカメラはオンにしていただきたいと思います。
そして、参加者は発言をうなずきながら聞いていただきたいのです。
うなずきは話している人に励ましを与えてくれます。
その威力は絶大で、聞いている人がうなずくだけで話し方が格段に上手くなった人を、私は数多く見てきました。
聞いてくれている、という実感は話す勇気を与えるのです。
ところで、オンラインではディスプレイに数人の顔が写るので1人当たりの画面が小さいですね。
なので軽くうなずいただけでは話し手はうなずいていることが分かりません。
ぜひオンライン会議では大げさにうなずいてください。
また、周囲が静かであれば聞いている人もマイクをオンにして、小さい声で「ん~」「あ~」「なるほど~」などのあいづちを打ってください。
このあいづちも話し手には大きな励みになります。
ぜひお試しください。
★話し方を体験的に学びませんか?
今回はオンライン会議で双方向感を出す主な留意点を3つお話しました。
しかし、これらは対面の場合でも効果のあるものばかりです。
日本話し方センターではあらゆる場面で効果のある話し方を体系的にお伝えし、それに基づいたトレーニングを行っています。
ぜひ受講をご検討ください!