話を聴いてもらうために人間関係を良くしよう
「あー、お疲れ様です。営業部の吉田です。
今度会社のホームページをリニューアルします。
皆さんから意見を頂きたいので、アンケート用紙を配ります。
来週、記入したものを提出してください」
先日、会社の会議である先輩社員がこう言いました。
それを聞いた時、私は「なんて非効率なんだろう。紙じゃなくてウェブのアンケートを使えばいいのに」と思いました。
これまでの私は、解決方法が分かっていれば、その場ですぐに意見を言ってしまうことがよくありました。
相手の状況や立場を考えずに発言してしまい誤解を招いてしまうことも、正直ありました。
この教室で、話を聞いてもらうためには「まずよい人間関係が必要である」と学びました。
私は、吉田先輩とあまり喋ったことがなかったので「まず関係を築いてから意見を伝えよう」と思いました。
「吉田先輩、おはようございます。今日も寒いですね」
「おお、おはよう。本当に寒いよな」
「寒くてもう、冬用の布団、出してしまいましたよ」
「ホントだよな。おれも今朝寒くてびっくりして起きちゃったよ」
「後、吉田先輩。ホームページリニューアル大変ですね」
「ほんとだよ、まったく。嫌な仕事引き受けたと思うわ」
「アンケートの方法なんですけど、紙じゃなくてウェブで提出してもらうってどうですか?」
「おれもさ、一回それ考えたんだけど逆にめんどくさいかなと思ってさ」
「以前使ったことがあるんですけど、すごく簡単でしたよ。この後、お時間頂けませんか?」
こうして私は、吉田先輩にウェブアンケートの方法を説明し、後日そのやり方で実施してもらうことができました。
もし会議でそのまま自分の意見をストレートに伝えたら、吉田先輩から理解は得られなかったと思います。
意見を伝える前に相手との関係性はできているか、一度立ち止まって考え、効果的に伝えるためにはどうすればいいか、考えられるようになりました。
私は今後も話を聴いてもらえる関係性を、一人でも多くの人と築いていきます。