どうやら緊急事態宣言は5月末か6月中頃まで延長されることが確実になってきました。

外出自粛期間がまだしばらく続くことになりそうです。

こうした状況で、多くの方々が自宅からオンライン会議などをされていると思います。

私も緊急事態宣言発令前から、すべての会議がWeb会議になりました。

ところで、先日、あるWeb会議で、次のような議案が提示されました。

・当部門の生産性を更に向上させたい
・ついては、組織変更を行いたい
・今よりも課を増やして、1つの課の所属員を少なくし、課長が社員一人ひとりをより指導できるようにしたい

要約すると、このような内容でした。

そして、変更後の組織図の案が添付されていました。

起案者から議案の説明が終わって、議長が「では皆さん、ご意見をお願いします。」と促しましたが、誰も発言しません。

そのうち、議長から指名された人がポツポツと意見を言い始め、やがて自ら発言する人が出始めましたが、話があちらこちらに飛びました。

結局、結論めいたものは出ず、参加者が好き勝手なことを言って終わりました。

残念ながら、余り生産的な会議とは言えませんでした。

 

上の例以外でも、一般的にWeb会議ではリアルの会議に比べて

・発言が出にくい
・議長と発言者の一問一答のようになり、活発な議論にならない

などの状況に陥りやすいです。

そして、こういう状態になる大きな原因は「議案の出し方」にあります。

つまり、意見を出しやすい議案の出し方になっていない、ということです。

 

議論には、何について意見を言うのか、という論点があります。

そして、この論点が具体的なものであれば、意見は言いやすいのです。

上の例では論点が示されていないため、意見が出にくかったのです。

例えば、次のような論点を提示すべきだったのです。

・当部門の生産性向上、社員のやりがい促進は問題なのか
・そうだとすれば、その原因は何か
・その原因を解消する施策として組織変更は有効か
・有効だとすれば、この変更方法以外にないか、この変更がベストか

これでもまだまだ抽象的ですが、大きな論点として提示する意味はあります。

そして、これらの論点について、起案者としてはこう考える、ということを説明した資料を作成すべきです。

1つ目の論点であれば、部門の解決すべき課題を並べ、その中でも生産性向上の優先順位が高い、ということを資料に示すべきです。

そうすれば、議長は「では、まず一つ目の論点の、生産性向上に取り組むべきか、という点について意見をお願いします。」と進めることができます。

 

会議において、意見が言いやすい議案の出し方は、YesかNoかを問う出し方です。

論点について、予め検討した資料を用意すれば、

「確かに、この半年の生産性の悪化が収益の減少につながっているので、賛成です。」

というように意見が言いやすいのです。

 

上の例は少し大きな議案でしたが、小さな議案でも起案者は何を議論して欲しいのか、という論点を具体的に示すことがとても大切なのです。