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★会議で意見が出ない

「会議でなかなか意見が出ないので困っているんです」。こうした声をよく聞きます。
私は7年前からファシリテーションスキルのセミナー講師を務めています。そのセミナーで参加者に普段の会議で課題に感じることを話し合ってもらうと必ず出てくるのが「意見が出ない」という話です。先日もCさんという経営者がセミナーに参加され、次のような話をされていました。Cさんはもっと社員に意見を言って欲しいと思っていますが、殆どの社員が指示待ちで意見を言わないのだそうです。
私「ではCさんは会議でどういう風に意見を求めていますか?」
Cさん「『ネット広告の量を増やそうと思うけど、どう思う?』という感じで発言を促しています」
私「その問いかけに対して社員の皆さんは発言しますか?」
Cさん「いや、ほとんど意見を言わないので私ばかりしゃべってますね」
私「確かにその聞き方だと意見は言いにくいですね」

社員に意見を言ってもらうためにCさんがすべきことはいくつかあります。

★事前にテーマを知らせておく

1つ目は「社員に何について意見が欲しいのか事前に知らせておく」ということです。
経営者や上司が社員や部下に意見を聞く場合、「どう思う?」と突然聞くことがよくあります。そうした場合、社員は「いや、どう、と聞かれても・・・」という反応になることが多いはずです。それは経営者や上司はそのテーマについてずっと考えているのですが、社員は聞かれた時に初めて考えるからです。答える準備ができていないのですから戸惑ってしまうのは当然でしょう。従って、事前に「こういうテーマについて意見が聞きたいから考えておいて」と伝えておけば意見は出やすくなるでしょう。できれば考える上で必要な情報も事前に共有しておけば社員は更に考えやすくなります。

★具体的に質問する

2つ目は「何について意見が聞きたいのか具体的に質問する」ということです。
「ネット広告の量を増やそうと思うけど、どう思う?」という問い掛けは漠然としていて抽象的です。人は話をする時、具体的に頭の中にイメージができると話がしやすくなりますが、この聞き方では頭にイメージが描けないのです。例えば、「ネット広告をもっと積極的に使いたい。ターゲットは来店数が少ない40歳代女性に絞ろうと思うけどどうだろう?」と聞けば、社員も少しイメージしやすくなり意見が言いやすくなるでしょう。「40歳代の女性」ということばを聞くと、頭の中にどういう感じの人かイメージすることができます。なので、社員は「いいと思います」「いや、私はむしろ20歳代の女性にもっとアピールすべきだと思います」など、意見が言いやすくなるでしょう。
さらに、そうした発言があれば次に「なぜそう思うの?」と重ねて問いかけてみましょう。そうすると「私も高額商品を買ってもらえる40歳代の方の来店が少ないのは勿体ないと以前から思ってました」「我々の店の雰囲気は20歳代向けなのでその年代のお客様を増やすべきだと思います」などと話しが広がっていくでしょう。

★質問は多くの場面で使える

ところで私は、これからのマネジメントスタイルは質問型で進めていくことが主流になると思っています。質問をすることで社員や部下は自ら考えて発言するようになります。人は自ら発言したことについて当事者意識が芽生えて行動を起こそうという意識が強くなります。しかし、やみくもにするのではなく工夫をしながら質問しないと上のような効果は表れません。ぜひ聞かれた人が答えやすい質問を工夫してみてください。

日本話し方センターのベーシックコースでは「日常会話は質問で進めましょう」と伝えています。今回お話したような会議の他、部下指導や日常会話など多くの場面で質問は効果があります。ベーシックコースでは質問以外にも話し方上達の秘訣を数多くお伝えし、トレーニングでそれらを実践して身につけていただいています。ぜひ受講をご検討ください!