日本話し方センターのベーシックコースでは毎回受講生が教室の前に立って2分間のスピーチ実習を行っています。最初の頃は明らかに緊張が見て取れる人も、しっかりと練習をして参加していれば回を重ねる毎に落ち着いた話し方になっていきます。そして5~6回目当たりにはあがっているとは思えない自然な感じでスピーチができるようになります。
そうした受講生に講師がアドバイスすることは、説得力のある話し方をすることです。話に説得力をつけるためには大げさなくらいに気持ちを込めた話し方で相手の感情に訴えねばなりません。そのためにトレーニング方法として日本話し方センターでは、スピーチに会話を入れることをお願いしています。

スピーチに会話を入れることがなぜ説得力のある話し方につながるのでしょうか。その理由は主に2つあります。
1つ目は、感情豊かに話す訓練になるからです。
人が話をする目的は様々ですが、その目的に応じて必要な話し方は変わります。例えば、単なる事実を上司に報告することが目的の場合は事実を簡潔に要領よく話すことが大事です。しかし、自分の思いや考えを相手に伝えることが目的の場合は簡潔に要領よく話すだけでは不十分です。自分の思いや考えを伝えるために必要なことは、相手に「共感」してもらうことです。
相手に共感してもらうには相手の感情に訴えかける話し方をしなければなりません。理屈だけでは相手の感情が動かず、共感は得られません。従って、こうした場合に必要なことは感情豊かに話すことです。自分の思っていることを音調に表すことです。
残念なことに会議などの場で話す場合、多くの人は淡々とした話し方をしてしまいます。これでは考えや気持ちが充分には伝わりません。
しかし、気の置けない友人とたわいもない会話をする場合、ごく自然に感情を込めて話しています。なので、緊張する場面でも感情豊かに話す訓練として、会話を取り入れているのです。
スピーチに会話を入れる2つ目の理由は、話がとても具体的になるからです。
日本話し方センターは、聞き手が頭の中で情景を思い浮かべることができる話がよい話だ、と伝えています。つまり、頭の中でイメージできるくらい具体的な話が聞き手にわかりやすい話なのです。会話は、その場でのやり取りや心の中で思ったことをそのまま話しことばで語るので、これをスピーチに入れることで話がとても具体的になります。
残念ながら、この具体的に話すということもできている人が少ないのが実情です。抽象的でわかりにくい話になっている人が本当に多いのです。物事を抽象化するのは、あることを他のことに応用するのに必要なことです。しかし、話をする場合は抽象的な話は聞き手がイメージしにくくわかりにくい話になるので要注意です。
そして3つ目の理由は、自分の殻を破ることができるからです。
会話を入れて感情表現をするのは一種の演技をするような感じになります。慣れない人には恥ずかしいと感じることでしょう。しかしその恥ずかしさを乗り越えて演技をし、感情を込めて話すことで従来の自分の殻を少し破ることができます。話すのが苦手という人は少し引っ込み思案な所がありますので、会話を入れて自分の殻を破ることで話すことにより積極的になれるのです。
このように会話を入れる練習は話し方を上達させるためにはかなり効果的なものです。日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナー、オンライン短期集中コースでは講師が会話を入れた話し方を丁寧にご指導しています。
ぜひ受講をご検討ください!