先日、日本話し方センターのベーシックコースを受講している大学生のSさんから、とても嬉しい報告をいただきました。
Sさんは来年の就職活動に備えて、インターンシップの面接を受けていたのですが、なかなか合格することができませんでした。
自分でも面接での受け答えに納得感がなく、悩んだ末に日本話し方センターの話し方教室を受講することにしました。
そのSさんから、インターンシップに合格した、という報告をいただいたのです。
私はSさんに面接の準備の仕方をアドバイスしていましたので、その知らせを聞いたときには本当に嬉しかったです。
私がSさんにアドバイスしたこと、それは今までの自分の経験したことをできるだけ具体的に書き出す、ということでした。

就職面接に限らず、職場でのスピーチや日常会話など、あらゆる話はネタがなければ話せません。
従って、話が上手になるためには、普段から話のネタをたくさん集めておくことが絶対に必要です。
そして、その話のネタでも一番集めやすくて話しやすいのが、自分の経験から集めたネタです。
人は生まれてから今まで様々な経験をしているので、どんな人でも探せばネタは豊富にあるはずですし、自分の経験したことは感情移入しやすいので話しやすいのです。
また、経験談は具体的な話にしやすいので聞き手にもわかりやすい話にすることができます。
就職面接の対策では、想定問答を作る人が多いようですが、それでは想定していない質問をされたときに答えられず、きちんと面接官に自身を評価してもらえません。
話は、「主張-理由-事実」という構造を持っていると、格段に説得力が増します。
就職面接を例に考えて見ましょう。
・主張 私は組織のメンバーが活動しやすいようにサポートをするのが好きです
・理由 高校のクラブで副部長をしていたときに、できるだけ多くの部員が参加できるよう工夫を重ねた
・事実 毎年同じ内容だった夏合宿を部員の意見を聞きながら、新しい内容で実施した。その結果、部員の活動意欲が高まり、合宿後の部への参加率が1.5倍になった
こうした構造で整理しておくと、どんな質問をされても答えることができるようになります。
そのためには、まず「事実」を集める必要があるのです。
しかし、事実は、「いつも~するようにしていた」といった抽象的な表現よりも、具体的な1つのエピソードを取り上げた方がよいでしょう。
それは、そのエピソードにおいて、自分が何を考えたか、どういうことを行ったのか、その結果どういう効果があったのか、などが具体的に話せるからです。
特に、自分の気持ちや考えを具体的に話すのはとても重要です。
その話の中に自身の人柄やものの見方、考え方などが表れるので、聞き手に自身のことを理解してもらいやすいからです。
従って、エピソードをある程度書き出したら、
「このエピソードからどういうことが言えるだろうか」
ということを考えることがとても大切です。
・私はなぜそういうことをしたのだろうか
・それは何のためだったんだろうか
・その行動の裏にある自分の性格や価値観はどんなものだろうか
エピソードを語るだけでは単なる報告に過ぎません。
それを解釈して理由を導き出し、「主張」を作れば説得力のある話にすることができるのです。
この経験から得られた話のネタは、就職面接に限らず、営業の場面、職場での雑談、プレゼンなどでも威力を発揮します。
自分の経験談を織り交ぜることで、説得力が格段に強まります。
ぜひご自身の経験を書き出し、じっくりと解釈してみてください。
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーでは上に述べたような「話の材料の集め方」をお伝えしています。
ご興味のある方はぜひホームページをご覧ください。