日本話し方センターのベーシックコースの受講生には「人前で話すのが苦手で今までそういう機会をできるだけ避けてきました。でも仕事で人前に立つことが増え、逃げられなくなりました」という動機で受講されている人がとても多いです。そういう人たちは「人前で堂々と話せるようなりたい!」という切実な思いがあるので、取り組み姿勢も真剣そのもの。3ヶ月間のコースを終える頃には、あがり症を治して人前で話すことができるようになっていただいています。

ところで、先日、上に述べたような動機で受講している人がこんな話をしてくれました。
「話し方教室に通うようになってから、自分の気持ちに変化がありました。人の話し方がとても気になるようになったのです。例えば『この人、え~、あの~が多いな』とか『この人の滑舌、もう少しはっきりしてると良いのになぁ』など。
一方で、話し方が上手い人からも積極的に学びたいと思うようになりました。この間、テレビである人が話しているのを見ていて『この人の話し方、説得力があるなぁ。でも、なぜこの人の話に説得力を感じるのかなぁ』と思い、すぐにビデオに撮って何度も繰り返し再生して観察しました」

この人は、話し方を学ぶ場に通うことで、日常でも自分の話し方や人の話し方が気になるようになった、ということを仰ったのです。私はこの話を聞いて、とてもうれしくなりました。というのは、話し方教室を受講している期間、受講生の皆さんには常に話し方についてアンテナを張り、考えていただきたいと思っているからです。

話し方教室の受講生の多くは次のようなことを改善したいと思っています。
・人前で話すとあがってしまう
・何が言いたいのか分からないと言われてしまう
・話していて言葉が出なくなる
これらの改善したいことの解決方法は、思わぬ所から見つかることがよくあるのです。

受講生のAさんは、あがり症の原因は人の目を見ると怖くなってしまうから、と思っていました。なので、あがらなくするためには、人の目に慣れるまで人前に何度も立つことだと思っていました。しかし、Aさんが実際にあがり症を克服したのは、大きな声を出すことで度胸がすわったから、なのです。

話し方は、態度、表情、発声、呼吸、心の持ち方、話す前の人間関係などの要素が絡み合っています。何が話し方の改善に繋がるかは人それぞれです。だからこそ、自分の改善点に直結すると思われることだけでなく、話し方に関する様々な情報を幅広く集め、取り入れるようにして欲しいのです。こうした意識を持てば必ずあがり症を抑えて話ができるヒントが見つかるはずです。

話し方教室を受講している3ヶ月間は、先にご紹介した受講生のように、何かと話し方が気になり話し方に関する情報が自然と集まります。実際、この期間に改善したいと思っていたこと以外に様々なことに気付いていただいた受講生も少なくありません。その気付きは「受講者の声」に掲載しています。是非一度ご覧ください!