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★話のネタを集めて考える
コロナ感染拡大以降、外出を控えて家にいる時間が長くなった人が多いと思います。また、在宅勤務が多くなった分、通勤時間がなくなったりしてそれなりに時間に余裕ができている方も多いのではないでしょうか。せっかくですので、その時間を話のネタを探したり、考えたりするのに使ってみてはいかがでしょうか。日常会話でも朝礼でのスピーチでも、話のネタがないと話はできません。普段から話のネタを探すことはとても大切です。そして、そのネタをもとにどのような話をするか考えることもとても重要なのです。

★事実の羅列は単なる報告
少し前に、ベーシックコース受講生のSさんから、作成したスピーチについてアドバイスして欲しいという依頼があり、2分間のスピーチを聞きました。話の概要は次の様なものでした。
・出張のために、羽田から札幌までのチケットを予約した
・当日、空港のカウンターに行って搭乗手続きをしたら、係員に怪訝な顔をされた
・「あの~、お客様は札幌出発で羽田到着のチケットを予約されていますが・・・」
・逆方向のチケットを予約していたことに、一瞬頭が真っ白になった
・しかし、その後、係員が羽田発札幌着のチケットを取り直してくれた
・事なきを得てホッとした
私はこのSさんの話を聞いて、とても物足りなく感じました。それは、話が事実の説明中心で、Sさんの気持ちや考えがほとんど述べられていないからです。話をする目的は、人に共感してもらったり、「なるほど」と納得してもらったり、言ったとおりに動いてもらったりすることです。この目的のためには、自分の気持ちや考えをきちんと言わねばならないのです。
★主題をきちんと考える
ところで、話には「話題」と「主題」があります。「話題」とは、上のSさんのエピソードのように経験したことや見聞きしたことそのものです。
一方、「主題」とは、この話題から一番言いたいことを短い言葉で切り取ったものです。この「主題」には、その人の気持ちや価値観が表れてきます。Sさんの話は、話題としては面白いのですが、「主題」がないため、今一つつまらない話になっているのです。例えば、チケットの予約をあわててしたのなら、「どんな時でも落ち着いて行動しよう」という主題が思いつくでしょう。このように、話をする場合は、その話の趣旨である「主題」を明確にする必要があります。
★1つの話題で主題は幾つも作れる
ところで、「主題」は1つの「話題」から幾つも出てきます。この主題を幾つか考えることで、話はよりしっくりくるものになります。先ほどのSさんのスピーチを例にどんな主題が考えられるか、見てみましょう。
この話を振り返って、係員の親切かつ迅速な対応に感激したことが一番印象に残っていて、自分もそういう対応をせねばならないと思ったのなら、「人の気持ちに寄り添う行動をしよう」という主題を思いつくかも知れません。
また、購入したチケットが正しいと思い込んで購入後、一度も確認しなかったことを反省せねばならないと思ったのなら、「間違いないか再確認するクセを付けよう」という主題が出てくるでしょう。
更に、幸い空港に早めに行ったのでチケットを変更する余裕があったことが一番心に残っているなら、「常に余裕を持って行動しよう」という主題になります。
このように、1つのエピソード=話題から、自分の気持ちや考え=主題は色々と出てきます。時間に余裕があるなら、最近の心に残ったエピソードをもとに、色々と主題を考えてみてはどうでしょうか。考えた主題の中で一番自分がしっくりくるものがあれば、それが自分の価値観に近いものなので、自分探しの材料にもなります。主題は、はじめはなかなか浮かんでこないかも知れませんか、慣れればすぐに思いつくようになります。
「話すことは考えること」です。ぜひチャレンジしてみてください。
★日本話し方センターで考えるクセを身につけませんか?
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