この土日は日本話し方センターの2日間集中セミナーでした。
受講生の皆さんは、とても積極的に課題に取り組んでいただき、多くの気付きを得ていただいたようです。
本当にありがたいことです。
ところで、今回のセミナーで私も再認識したことがあります。
それは、自分の気持ちを言葉にすることは大切だ、ということです。

今回の参加者のHさんは、話をまとめるのが苦手で、上司などから「それで、何が言いたいの?」と言われてしまうことが悩みで参加されました。
1日目に話のまとめ方の講義を受け、実際に失敗談というテーマでスピーチ練習をしたことで、話をまとめるコツを少しつかまれたようでした。
そして昨日のセミナー2日目、実習課題は嬉しかった体験談というテーマでした。
Hさんはこの実習で、奥様やお子様からHさんの誕生日にお祝いのメッセージをもらったという話を題材にスピーチ練習をされました。
当初、Hさんの話は次の様なものでした。
・家族からそれぞれ次のメッセージカードをもらった
・奥様からは「お誕生日おめでとう、また家族で旅行に行こうね」
・お嬢様からは「おめでとう、家族の前で私のヴァイオリンを聞いてもらいたいな」
・ご子息からは「おめでとう、新幹線に乗って温泉に行きたいな」
・とても嬉しかった
私はこのスピーチを聞いて、ちょっと踏み込んだ質問をしました。
「すてきなご家族ですね~。ところでHさんは、何を嬉しいと感じたのでしょうか?」
ご家族のメッセージを聞かせていただくと、私には、Hさんが単にカードをもらったことを喜んでいるだけではないように感じられたのです。
「えっ! 何が嬉しかったか、ですか・・・そうですね・・・何が嬉しかったんだろう・・・」
しばらく考えていましたが、やがて明るい表情で、
「私はこれからも家族と仲良く、色々なことができるんだな、ということがとても幸せに思えたんです。それが嬉しかったんですね」
と仰った上で、
「自分の気持ちをことばにしてそれを口に出して確認すると、今まで気付かなかったことに気付くことができるんですね」
ととても嬉しそうに話してくださいました。
一方、参加者のYさんは、あがりを克服したい、という想いで参加されました。
確かに、1日目の午後一番で、全員の前に立って自己紹介をしてもらったとき、Yさんは緊張してることがはっきり分かる話しぶりでした。
その後、スピーチ実習に取り組んでもらったら、少し緊張が和らいだ様子が見られました。
そして、やはり2日目のスピーチ練習をしているとき、
「こうして声に出してスピーチ練習していると、段々話がまとまってきていい感じになってきました。
そして、この話を人前で話したい、という気になってきました!」
とニコニコしながら言ってくださいました。
私はこのお二方のご様子を拝見して、改めて自分の気持ちや考えを言葉にすること、そしてそれを何度も声に出して言ってみることは大切だな、と思いました。
私たちは日頃様々なことに出くわし、それについて何かを感じているはずですが、大半のことは余り深く追求せず流してしまっています。
しかし、その出来事について少し考えてみると、深い気付きが得られることも少なくないはず。
このセミナーのようにスピーチにして何度もそれを声に出す、ということはできないでしょう。
しかし、少しでも心が動いたことがあれば、それをことばにしてメモしておく、ということならできるのではないでしょうか。
今回ご紹介したように、ベーシックコースや2日間集中セミナーは、参加された多くの方に、様々な気付きを得ていただいています。
ぜひホームページの「受講の成果」をご覧ください!