昨日、ある会社の社内研修で講師を務めました。

 

新型コロナウイルス感染が拡大している中ですので、窓をすべて開け放し、参加者がなるべく近づかないように距離を離して実施しました。

講義では、スムーズなコミュニケーションを取るための話し方、という点に焦点を当てて、話し方のポイントを幾つかお話をしました。

最後に、この研修でお話した中で、これから日常で実行していこうと思うことを、参加者一人ひとりに1つか2つ選んでもらいました。

この会社の研修は、5月にも開催されます。

その際に、宣言したことを1ヶ月実行した結果、周りの人にどういう変化があったか、自身の心境にどういう変化があったか、などを2分間のスピーチして話してもらう予定にしています。

私は、常々、研修を研修だけで終わらせるのはもったいない、と思っています。

なので、連続した研修では、必ず日常で実行していただくような宿題を提示しています。

今回も、1ヶ月後、参加者からどういうお話が聞けるのか、とても楽しみにです。

 

さて、この1ヶ月実行することとして参加者が選ばれた中で、もっとも多かったのが、

「主題を言う」

ということでした。

 

日本話し方センターでは、話し方のトレーニングとして、2分間のスピーチを採用しています。

そして、スピーチの最初に、どういう話をするのか、という「主題」を言ってもらいます。

「思い込みには注意しよう」

「あいさつで人間関係がよくなった」

「仲間の応援に感謝した」

などが主題です。

 

昨日の研修では、この主題を話の最初に言うということは、スピーチだけでなく、ビジネス会話や日常会話でもとても有効ですよ、ということをお伝えしました。

実際、主題を言っているか意識して聞いていると、ほとんどの会話で、主題を言っていないことに気付きます。

 

例えば、営業部門の方が上司から、

「このお客様のニーズはきちんとつかんでいるのか」

と聞かれたとします。

聞かれた方は、たいがい、

「え~、このお客様は今商品のラインナップの見直しをされているところで、今一つつかみにくい状況ではあります・・・」

など、そのお客様の状態などの説明をしてしまいます。

しかし、上司からすると、まず聞きたいのは、ニーズをつかんでいるのか、つかんでいないのか、です。

聞かれた方は、「はい、だいたいつかんでいます。」か「いえ、充分にはつかめていません。」と答えるべきです。

それを言わずに、お客様の状況を説明すると、上司はその説明から、つかんでいるのかいないのかを考えないといけないので、次第にイライラしてきます。

その結果、「だから結局どっちなんだ。あなたの話は本当にわかりにくいなぁ。」ということになってしまいます。

 

主題を最初に言う、ということは、ちょっと意識すればできることですが、聞き手のコミュニケーションストレスを下げるという点では、大きな効果があります。

ぜひ明日から、主題を最初に言う、ということを実践してみてください。