先日、スカパーの番組収録があったことを「普段と違うと誰でも緊張する」というブログで紹介しました。
その収録の際に、講師の指導を受けていた出演者がこんなことを言っていました。
「先生はとにかくほめてくれるので、とてもやる気が出ます!」
日本話し方センターの講師は、受講生がスピーチした後、まずよい点をほめ、その後に改善点をアドバイスしています。
この出演者は、そのことを適切に感じてくれたんだなぁ、と思い、とてもうれしい気持ちになりました。

上に述べたように、日本話し方センターの講師は全員、受講生のよい点をほめてから次の課題を指摘しています。
これは創業者の江川ひろしが、このアドバイスの仕方に徹底的にこだわったことに由来しています。
そして、私はこの方法は、現在のコミュニケーションの取り方としても、とても素晴らしいものだと思っています。
一般に仕事で上司が部下を教育・指導する場合、
「また資料に間違いがあったのか! 君は作った資料をきちんと確認しないから、いつもこんなつまらない間違いばかりするんだ!」
というような言い方をよくしますね。
これは相手の欠点に焦点を合わせて、それを指摘することに意識を集中させた言い方です。
しかし、こうした言い方は現在の20~30歳代の人には受け入れられなくなりつつあるように感じています。
話は相手に受け入れられるように話さないと伝わりません。
話の責任は、話をする方にありますので、上司は現在の20~30歳代にも伝わりやすい話し方をする必要があります。
では、どういう話し方がよいのでしょうか。
上の例であれば、
「いつも資料を作ってくれてありがとう。期限通りに仕上げてくれたのでしっかりとチェックできたよ。
ところで、今回も数カ所に誤りがあったんだけど、これは見直しをしていなかったからかな?
(部下の「はい。していませんでした」という答えを受けて)
じゃあ、君がもっと人から信頼される仕事ができるようになるためには、今後どういうことに気をつければいいかな?」
という話し方の方が伝わりやすいでしょう。
この例は、冒頭に紹介した講師の話し方と同じです。
つまり、まず相手の現状を肯定的に受け入れた上で、もっとよくなるにはこうした方がよいと思う、ということを共感的に話す、というスタイルです。
(この例では、部下により気付きを与えるために最後は質問形式にしています)
人はとにかく他人の欠点に目が行きがちです。
その目についた欠点をそのまま指摘する、というのが今までの上司の話し方でした。
しかし、その欠点を欠点ととらえるのではなく、今よりももっとよくなるための改善点ととらえて話すとよいでしょう。
20年以上社会経験のある上司の方には、この考え方は部下に迎合的で納得できないもの、と思われるかも知れません。
私も40年弱の社会経験があるのでその気持ちは痛いほどわかります。
しかし、上にも書いたように話は相手に理解されて初めて価値が生まれます。
自分よがりの話し方では相手に伝わる可能性は低くなってしまいます。
相手に伝わる話し方を常に意識していただきたいと思います。
日本話し方センターの話し方教室では、上に述べたように講師が受講生の「今」を肯定的に受け止めてから、次のステップに行くためのアドバイスを差し上げています。
ぜひ無料体験教室でその様子をご確認ください!