「で、結局何が言いたいの?」
上司にそう言われることが多いけど、どうしたらいいのかわからない、という課題をお持ちの方はとても多いようです。日本話し方センターのベーシックコース無料体験教室に参加される方にもこうしたお悩みをお持ちの方が珍しくありません。では、どういう話し方をすれば相手に理解してもらえるのでしょうか。
その解決策の一つに、話す前にきちんと準備をするということがあります。

日本話し方センターの各コースでは話し方のトレーニングとして、人前で2分間のスピーチを行うことを取り入れています。これは話をする場面として最もハードルが高いからです。人前でのスピーチがある程度できれば、他のどんな場面でも落ち着いて話すことができます。そして、スピーチ実習をする前に充分な準備をしましょうということを徹底してご指導しています。「スピーチが苦手だ」「人前で話すとあがる」という人のほとんどは、実は話す前にほとんど準備をしていないのです。苦手なことに対して、できればやりたくない、早くやり過ごしたいという気持ちになるのは人間であればごく自然なことです。その気持ちを抑えてしっかりと準備すれば、だんだんと人前で話すことに抵抗感がなくなっていきます。
日常の仕事の中での報告や連絡などで「何が言いたいのか分からない」と言われてしまう人にも、実は同じことが言えます。話すことに苦手意識があったり、相手に「わからない」と言われることに焦りを感じてしまい、準備しないで話し始めた結果、しどろもどろになってしまうのです。
ところで、ここでいう準備とは話す前に言いたいことの要点をまとめるということです。それも論理的な構造でまとめると断然わかりやすくなります。私は、話をまとめる際、大まかに、次のように分けて考えています。
・主張(言いたいこと)
・主張する理由(なぜそれを主張するのか)
・理由を支える事実(その理由は本当にそうか)
例を示して解説しましょう。
【主張】今週のミーティングは中止にしよう
【理由1】急ぎの案件がない
【事実1】4つの議題のうち、2つはメール会議、2つは来週のミーティングでよい
【理由2】今は他の仕事を優先した方がよさそうだ
【事実2】今週は提案資料作成で多くの社員が残業している
まず、何が言いたいのか、を端的にまとめたものが「主張」です。但し、主張だけでは相手は納得できませんので、なぜそういう主張をするのか「理由」を整理しておきます。そして、その理由を聞いて相手が「確かにそうだ」と思えるように、その理由を支える「事実」をまとめておくのです。場合によっては事実がなくても納得してもらえる場合がありますが、理由は絶対に必要です。そして「主張」「理由」「事実」ともに、20文字程度の短い文章で整理しておくとよいでしょう。頭に入りやすいので、話していても忘れることがないからです。メモしておく場合でも、20文字程度であればサッと書けますね。
ところで、上に述べたように、頭の中を整理してから話すにはある程度の訓練が必要です。すぐには整理できませんが、常に「主張」「理由」「事実」で整理しようという意識を持って取り組むことがとても大切です。少しずつ、納得のできる話ができていくはずです。
今回は、伝わる話をするために事前に話の要点を「主張」「理由」「事実」に分けて整理しておくというお話をしました。その他にも、相手にわかりやすい話をするポイントは色々あります。日本話し方センターのベーシックコースでは、それらを体系的に解説し、話すトレーニングを行っています。ぜひ一度無料体験教室にお越しください!