会議を効率的かつ効果的なものにするためにもっとも必要なことは何でしょうか。
私は「論点を明確にすること」だと思っています。
今回はこのことについてお話します。

例えば、会議で次のような発言があったとしましょう。
「我が社の最も重要な課題である生産性の向上のために、一人ひとりが仕事の改善を考える必要があります。
そのために社内に提案制度を作るべきです」
この発言に対して「では、今の発言に対してご意見をお願いします」と議長が進めたとしたら、その会議はよい会議にはならないでしょう。
実は、この発言には3つの論点があります。
①生産性の向上が我が社の重要な課題であること
②生産性を向上させるためには 一人ひとりが仕事の改善を考える必要があること
③ 一人ひとりが仕事の改善を考えるようになるために社内に提案制度を作ることがベストの施策であること
論理的に考える人ならば、③は②が、 ②は①が前提になっている、ということに気付くはずです。
従って、この問い掛けは、①②③に論点を分けて、この順番で議論すべきなのです。
しかし現実の会議ではこの論点をきちんと分けずに議論を進めることがとても多いのです。
その結果、議論の道筋がつけられなくなり、結果をまとめることが難しくなってしまうのです。
これではとても効率的、効果的な会議は望めません。
人間は、思いつくとそれをすぐに話したい、と思う傾向がありますので、論点を考えずに話すのはある種、自然なことです。
しかし、議論を効率的・効果的に進めたいならば、論点をきちんと分けて明確にすべきなのです。
加えて、論点についてもう一つ大切なことがあります。
それは、論点は議論ができるまでできる限り具体的にする、ということです。
例えば「生産性をどのように向上させるか?」という論点は、余りに抽象的で、なかなか意見が言えません。
それは「生産性の向上」と聞いても具体的なイメージが描けないからです。
生産性向上には、そもそも分子の付加価値を増加させるのか、それとも分母の費用や労働時間を削減するのか、という議論が必要です。
分子の増加は現状の費用や労働時間を増やさないという前提のもと、利益率の高い商品や取引先に絞るのか、新たな高収益事業の開拓などの方向性が考えられます。
また、分母の削減は事務の効率化やそれぞれの社員の得意分野への配置転換などの方針が考えられます。
このように論点を段階を追って具体的にして提示しないと、効率的・効果的な議論はできません。
冒頭の例で言えば、最初は「我が社の生産性向上は今解決すべき課題か」から議論すべきでしょう。
そのためには、会社の課題として考えられるものを列挙し、その優先順位を根拠とともに示した資料を会議に提示すれば論点は具体的になるでしょう。
今回お話した
・論点を明確にすること
・論点を具体的にすること
ができれば、会議の生産性は必ず向上します。
また、会議以外に、何かを決めたり判断したりせねばならない場合でも、効率的・効果的に考えることが出来ますので、ぜひご留意ください。