私は、学生時代から本を読むことが好きで、今でも常に本を読んでいます。
本を読むと、新たな知識が得られますし、また、物事を見る新たな視点や気付きが得られます。
しかし、最近の10年間とそれ以前では私の本を読む姿勢がかなり違っています。

10年前まで、私はメガバンクに24年間務めていました。
銀行員時代は本を読んでも、その内容を人に話したり、何かに書いたり、その内容を使って人に講義したり、ということは全くありませんでした。
従って、「ああ、いい本だなぁ」とか「ちょっとつまらなかったなぁ」という感想を持つ程度で、内容をいつまでも覚えている、ということは殆どありませんでした。
つまり、インプットだけを意識した読書になっていたのです。
当然ながら、どんなに感心した本でも、その内容の記憶はどんどん薄れていきます。
しかし、10年前に日本話し方センターが所属するアタックスグループに転職してからは、そうした読み方がガラッと変わりました。
それは、アウトプットを意識するようになったからです。
アタックスグループはコンサルティング会社です。
グループのメンバーは、常にお客様に対して何らかのアドバイスや有益な情報を提供せねばなりません。
またセミナーの講師を務めたりせねばなりません。
コンサルタントは常にアウトプットが要求されます。
それも鮮度のよいアウトプットでないと、お客様から満足されません。
それらのアウトプットのために、常に新しい知識や情報を得る努力をしています。
読書もその一手段です。
常に、人との話やセミナーのネタに使えないか、という意識で本を読んでいます。
そうした環境ですので、私も自然と本を読んだらその内容を活用することを意識するようになりました。
さて、このアウトプットを意識して本を読む、という姿勢は話し方の上達にも極めて有効です。
ここまで本を読む、という場面を例にお話しましたが、本以外のニュースや人の話など、あらゆる情報に接する際に大切な姿勢です。
話が上手な人は話のネタを豊富に持っています。
ネタが豊富にあると、日常会話でも様々な話ができますし、人前で話す際にも「何を話そうか」と困ることもありません。
自分の中の引き出しが多いほど、話は豊かになり面白みが増すのです。
そして、そうした話のネタは常に意識しないと集まらないのです。
本を読む時、ニュースを見る時など、情報を得る場面では「このことは話のネタになりそうかな?」と意識しながら見聞きしましょう。
また、電車に乗っている時、食事をしている時など日常生活の中でも話のネタになりそうなものがあります。
「珍しいなぁ」「これはひどいな」など、感情が動いた出来事に出会った時は、その出来事が話のネタに使えるか考えましょう。
私も常に話のネタにできそうなものがあると、スマートフォンを活用して記録するようにしています。
日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーでは、話し上手になるために話のネタの集め方をはじめとして、話のまとめ方、発声の仕方など、コミュニケーション全般について、受講生一人ひとりに適したご指導をしています。
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