日本話し方センターのベーシックコースや2日間集中セミナーを受講される方に、就職面接や昇格面接の対策を目的にしている人は少なくありません。

最近では、就職活動を控えた学生の方が多く受講されています。

そして、「希望する会社から内定をもらいました!」という、とてもうれしい報告を数多くいただいています。

 

私は長年アタックスグループの人財採用に関わってきました。

中途採用の面談を300回以上は行ってきました。

また、話し方教室に来られる多くの学生の方の様子を拝見してきました。

今回は、それらの経験を踏まえて、面接が苦手な学生の方が留意すべき点をお話します。

 

1つ目は、面接を受ける態度や表情です。

話すことや面接をうけることに苦手意識がある人は、見た目でそれが相手に伝わってしまいます。

落ち着きのない態度や、こわばった表情が自然に出てしまうからです。

面接する人(面接官)は、この人と一緒に仕事をしたい、と思える人を採用したいと思っています。

好感が持てる態度や表情で話をする応募者は、採用後も上手にコミュニケーションを取ることができるだろう、と考えるものなのです。

 

2つ目は、声の大きさや調子です。

人に好感を与える要素として、声はとても重要です。

小さな声や早口では、面接官は良い印象を持てません。

採用したとしてもこの人は仕事で苦労するだろう、と考えてしまいます。

 

しかし、これらを改善ためにも、まずやらねばならないことがあります。

それが、3つ目の留意点の、面接で話す内容の準備をしっかりとやることなのです。

 

面接が苦手だという学生の方の多くは、想定される質問に対する答えを考えて丸暗記しようとします。

しかし、面接官は、応募者が暗記したことを話していることは、その話し方ですぐにわかります。

そして、そういう話は真剣には聞きません。

用意された話からは、その人の人柄を感じられないからです。

一方で、応募者は面倒くさいので事前の丸暗記を中途半端にしかしません。

その結果、本番の面接でしどろもどろになってしまう、というのが現実ではないでしょうか。

 

丸暗記するよりも、次のようなことを真剣に考えることがとても大切です。

・自分はどういう人なのか、何を大切にしているのか
・それを裏付ける過去の事実にはどんなものがあるのか
・将来、どういうことをしたいのか、どういう人になりたいのか
・そのために、どういう仕事、職場を求めているのか

これらを整理して自分に納得させることができれば、面接で話せるネタが自分の中にできてきます。

なので、まず上にあげたような、自分の中にあるネタを真剣に掘り起こすことが必要です。

 

では掘り起こすためには何をすればいいのでしょうか。

私がお勧めしているのは、小学生からの現在まで、うれしかったこと、悔しかったことなど、心が動いたエピソードを具体的に思い出して書き出すことです。

どんなことがあったか、その時自分はどんなことを感じたか、思ったかなどをできるだけ細かく書き出します。

人の本質はその頃からそんなに変わっていませんし、もし変わったのならそれにまつわるエピソードが必ずあるはずです。

それらが今の自分を形作っているのです。

 

こうして整理したネタをもとに面接で話すトレーニングをすれば、話す内容に自信ができてきます。

それが話す態度の余裕、落ち着いた話しぶりにつながっていくのです。