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★営業において伝わる話し方はとても大切

私の事務所にはいわゆる営業電話がよくかかってきます。

ネット広告、電気代を安くするサービス、人財採用などなど。一日に数件の電話を受けることも珍しくありません。

しかし、その電話で聞く営業の人の話し方には残念に思うことがかなりあります。

営業職の人は、お客様や見込客に自分の話を聞いてもらい、その話を理解してもらい、商品やサービスに興味を持ってもらうことが必要です。

そのためには相手に伝わる話し方がとても大切ですが、多くの人がそうした話し方ができていません。

そこで、今回は営業職の人の話し方の問題点とその改善策についてお話します。

 

★問題点1:いきなり自分の話を始める

まず、営業職の人の話し方の問題点を幾つか述べます。

1つ目は、電話でいきなり自分の話をし始めることです。

私が受ける電話のほとんどが会社名を告げた後、自分の話したいことをマシンガンのようにまくし立てます。

例えばこのような感じです。

「私、◎◎株式会社の△△と申します。弊社はオフィスの電話やインターネットのランニングコストを下げるサービスを行っている会社でして、この度、皆様に喜んでいただける新たなキャンペーンを期間限定で行っておりますので、ぜひご案内したいと思い、ご連絡させていただきました。実は弊社では~」

私の会社では、オフィスの設備等は全てグループ統括会社に委託しているので、電話代が安くなる話に興味はありません。

しかし、私のそうした事情を斟酌することなく、自分のすべき話を一方的にまくし立てます。

私は、我が社にはそうしたニーズがないことを伝えたいのですが、次々に話されるので私が話をするタイミングがなかなか作れません。

このような営業電話に度々出くわします。

 

★問題点2:早口

2つ目は、口調が早くて聞き取れないことです。

上の例のような話し方をする人は、ほぼ例外なく早口です。

おそらく「相手に電話を切らせてはいけない」という意識が強く働くからなのでしょう。

また、緊張していることが原因なのかも知れません。

一所懸命に話しているのは分かるのですが、早口だと聞き手にはなかなか伝わりません。

人は『話を聞く』ことと『話を理解すること』は同時にできません。

ゆっくりした口調の話は、聞きながら話を理解する余裕も生まれます。

しかし、早口だと聞くことが精一杯で、話を理解する余力がほとんどなくなります。

また、早口を聞いていると、聞き手は次第に「話すことに一所懸命で聞き手のことを考えていない不誠実な人だな」と思うようになり、不快な感じがして話を聞こうとしなくなります。

★問題点3:不自然な口調

3つ目は、いかにもマニュアルを読んでいるかのような、不自然な口調で話すことです。

「いつもお世話になっております~。わたくし、◎◎株式会社の△△と申します~。今、少しお時間、宜しいでしょうか~。はい、ありがとうございます~。弊社わぁ、ホームページのアクセス数をアップさせるサービスを提供している会社でしてぇ、~」

口調はゆっくりめで聞き取れますし「え~、あの~」という言葉ぐせも出ません。

しかし、話し方が一本調子で「私の話を聞いて欲しい!」という熱意は全く感じられません。

明らかにマニュアルをもとに話していることが分かるので、話を聞こうという気が失せていきます。

 

以上、営業職の人の話し方の問題点を3つ挙げてみました。

次に、営業職の人が相手に聞いてもらえる話し方をするための改善策を3つ、お話します。

 

★改善策1:相手の話を聞く

1つ目の改善策は、相手の話を聞くことです。

営業職の人は、とにかく自分が売りたい商品やサービスの説明をしようと躍起になって話します。

しかし、話はただ単に話せば通じるものではありません。相手に受け入れてもらって初めて伝わるものです。

1つ目の問題点で述べた例のように、私に電話代を安くするニーズがないのなら、私はその話を聞くメリットがありません。

また、電話をかけてきた人も私に話す時間が無駄になります。その時間で他の人に1本でも多くの電話をした方がよいでしょう。

この例であれば、「御社の電話やインターネットのランニングコストは高いとお感じになっていませんか?」とまず質問するとよいでしょう。

それに答えることで、他社に委託している会社はその時点でそのことが分かるので無駄な時間を使わなくて済みます。

お互いに無駄な時間を使わないためにも、まず相手の状況を確認する質問をしましょう。

★改善策2:認識レベルを合わせる

2つ目の改善策は、認識レベルを合わせて話を噛み合わせることです。

これは1つ目の『相手に話を聞く』時に意識すべきことです。

ここで言う『認識レベル』とは、話し手と聞き手が持っている知識や情報のレベルや心の状態のことです。

話は、話をする前に、『話す人』と『聞く人』の認識レベルが合っていないと噛み合いません。

話す内容に関して、話す人が持っている知識や情報を聞く人が持っていないと、当然ながら聞く人は話を理解できません。

また、聞く人が他のことに気を取られていて話の内容に興味や関心が持てない状態だと、これも話は聞いてもらえないことになります。

従って、営業職の人も、自分が売りたい商品やサービスを説明する前に、相手の状況などを掴んで認識レベルを合わせることが肝要なのです。

 

電話代などが安くなるサービスを売りたい会社であれば、まず1つ目の改善策で示した様に、

「御社の電話やインターネットのランニングコストは高いとお感じになっていませんか?」

と質問しましょう。

電話や通信設備を自社で持っている会社であれば、たいていはこの質問に対して

「そうですね。確かにもう少し安くなればいいとは思いますね」

という答えが返ってくるでしょう。

人は話をすると、自分の言葉を聞いて、自分の考えが深まったり確信が持てたりします。

この場合も、「もう少し安くなればいい」という自分の言葉をきっかけに、電話などの通信費が安くなるのならもう少し話を聞いてみよう、と思うかも知れません。

そもそも営業電話に出る人は、電話に出るまでは電話などの通信費のことは全く考えていないはずです。

そういう人にいきなり電話代が安くなる話をしても、すぐには頭をその問題に切り替えることはできません。

なので、まず相手に自分の話そうとしていることに意識を向けてもらうような質問をしながら認識レベルを合わせていくことが、伝わる話をする上でとても重要なことなのです。

ぜひ意識してください。

 

★話の主旨を先に話す

そして3つ目は、話の主旨を先に話すことです。

営業職に限らず、どんな場合でもダラダラとした長い話は聞き手には理解されません。

要領よくまとまった話し方であれば聞き手に伝わります。

そのポイントは、話す前にしっかりと話す内容を組み立てることです。

例えば、『まずAを言って、次にBを理解してもらって、Cを伝えたら最後にDを話す』というように、話の流れを作ってその構成を考えます。

さて、肝心なことはここからです。それは、A~Dそれぞれの話の主旨を短い言葉にして先に言うのです。これを実行すると話は格段に伝わりやすくなります。

 

以下に例を示します。

P社を訪問した営業職が上司に報告している場面です。

「昨日、P社を訪問して先方に新たな提案を行ったところ、競合他社との機能比較を求められまして・・・我々としては競争力を高めるために製品の品質向上が必要かもしれません。また、人員配置についても検討していただきたいですし、コスト削減策も考えねばなりません」

この話し方では上司は報告をスムーズには理解できないでしょう。

それは話を構造化せず、一度に多くのことを話しているからです。

この話を分かりやすくするには、まず言いたいことを分けます。

この例だと次のように分けることができるでしょう。

・P社に新たな提案をしたら競合他社との機能比較を求められた
・受注獲得の為には、以下の3つの検討が必要
・製品の品質向上
・人員配置の変更
・コスト削減

そして、話す際には、それぞれの項目で伝えたいことを短い言葉で先に言い、その後にその説明を2分くらいで行います。

まず、「P社に新たな提案をしたところ、他社製品との機能比較を求められました。

結果が良好なら受注に結びつきそうです」と、伝えたいことを端的に話します。

その後、「本日の午後、P社に訪問して高山部長に、我が社の新製品Kを活用した生産ラインの機能アップの提案をしました。高山部長は提案にしっかりと耳を傾けてくださいました。そして~」と2分くらいで詳しい説明をします。

説明が終わったら上司の反応を見ます。

ここまでの話を理解してくれているようなら、「しかし、受注獲得には3つ検討すべきことがあります。

一つ目は製品の品質向上です」と言いたいことの主旨をまず話し、その後、上の例と同じように、なぜ品質の向上が必要なのかを2分くらいで説明します。

以下、同じ要領で話を続けるのです。

このように、話を構造化し、最初に話の主旨を話せば、相手はストレスなくあなたの話を聞いてくれるでしょう。

★話し方の基本を身につけましょう!

今回は営業職の人の話し方について解説しました。

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